迫りくる終焉
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翌朝。櫂のマンションを訪ねてきた三和は、櫂に寄り添う幸子の姿を見てニヤリと笑った。
「どうやら元に収まったみたいだな、木梨」
「三和君、最初から私にはトシキしかいないよ」
ぎゅっと櫂の腕に自分の両腕を絡ませながら言えば、三和はカラカラと笑った。
「やっぱりお前らはそうじゃねえとな」
何処か満足げな三和を一瞥し、それから己をうっとりと見上げている幸子に視線を移し、櫂は前方を見据えた。
「そろそろ行くか?」
「ああ。立凪ビルで迎え撃つ」
櫂が頷いた。
「アイチとレンを倒し、俺が最強になる!」
―――――‥‥
「よく来ましたね、櫂トシキ」
最上階の広間では、タクトが両手を広げ3人の来訪を歓迎した。
「三和タイシ……それに、木梨幸子も一緒ですか」
幸子を認めたタクトの表情が厭らしく歪んだ。
「木梨幸子、君にはリバースファイターとして働いてもらいますよ」
「断る」
応えたのは櫂。
タクトから守るように幸子の前に立ち、遮る。赤い光を帯びた翡翠が鋭くタクトを睨み付けていた。
「幸子にはファイトをさせる気はない」
「それを決めるのは彼女の主である僕です」
「勘違いするな。幸子は俺のものだ。お前の指図など受けさせはしない」
「くっ……!」
反抗的な態度に、タクトは悔しそうに歯ぎしりして櫂を睨み付けたが、櫂は一瞥しただけで無言のまま幸子を連れて広間を後にした。
「じゃあな」と軽い口調で告げ、ポケットに手を突っ込んだ三和も続く。
「さて、と。そろそろ到着する頃じゃねーのか、あいつら」
長い通路を歩きながら櫂の背に三和が声をかけた。聞こえてはいるはずだが、櫂は特別応えなかった。
「外野は俺に任せろ。お前はアイチとのファイトにだけ集中するんだ」
何人たりとも櫂の邪魔はさせない。
それが三和の歪んだ友情のかたちだった。
「どうやら元に収まったみたいだな、木梨」
「三和君、最初から私にはトシキしかいないよ」
ぎゅっと櫂の腕に自分の両腕を絡ませながら言えば、三和はカラカラと笑った。
「やっぱりお前らはそうじゃねえとな」
何処か満足げな三和を一瞥し、それから己をうっとりと見上げている幸子に視線を移し、櫂は前方を見据えた。
「そろそろ行くか?」
「ああ。立凪ビルで迎え撃つ」
櫂が頷いた。
「アイチとレンを倒し、俺が最強になる!」
―――――‥‥
「よく来ましたね、櫂トシキ」
最上階の広間では、タクトが両手を広げ3人の来訪を歓迎した。
「三和タイシ……それに、木梨幸子も一緒ですか」
幸子を認めたタクトの表情が厭らしく歪んだ。
「木梨幸子、君にはリバースファイターとして働いてもらいますよ」
「断る」
応えたのは櫂。
タクトから守るように幸子の前に立ち、遮る。赤い光を帯びた翡翠が鋭くタクトを睨み付けていた。
「幸子にはファイトをさせる気はない」
「それを決めるのは彼女の主である僕です」
「勘違いするな。幸子は俺のものだ。お前の指図など受けさせはしない」
「くっ……!」
反抗的な態度に、タクトは悔しそうに歯ぎしりして櫂を睨み付けたが、櫂は一瞥しただけで無言のまま幸子を連れて広間を後にした。
「じゃあな」と軽い口調で告げ、ポケットに手を突っ込んだ三和も続く。
「さて、と。そろそろ到着する頃じゃねーのか、あいつら」
長い通路を歩きながら櫂の背に三和が声をかけた。聞こえてはいるはずだが、櫂は特別応えなかった。
「外野は俺に任せろ。お前はアイチとのファイトにだけ集中するんだ」
何人たりとも櫂の邪魔はさせない。
それが三和の歪んだ友情のかたちだった。