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「難しく考えることはありませんよ。幸子は自分の守りたいものを守ればいい」
雀ヶ森の言葉は、身動きが取れずにいた幸子の背中を押した。
守りたいものを守る――
守りたいと思うものなどひとつしかない。
(トシキ……)
そうだ。私は彼を守りたい――。
それからはいつ帰るか分からない櫂を彼の自宅で待つのをやめ、外へ出た。
生きるのだ。己の生活を。
ユッキー、お待たせしました」
駅前のカードショップ。
ほわんとした穏やかな声に振り返れば、声の主である雀ヶ森レンと――
「ちょっと木梨幸子! 抜け駆けしてレン様と2人きりで会おうなんてどういうつもり!?」
「うふふ。櫂トシキから乗り換えた…って事で間違いないかしら?」
「なんですって?!! 許さないわよ!!!」
「落ち着けアサカ」
鳴海アサカ、立凪スイコ、そして新城テツといった福原高校の錚々たる顔触れだった。
「アサカさん、そんな気はないから安心して下さい」
「そうですよアサカ。ユッキーは櫂に心底惚れているんですから、そんな事あり得ません」
「れ、レン君…っ!!」
しれっと恥ずかしいことを言われてしまった…。
「今日は2人でのんびり食事でもしようとユッキーを誘ったんです」
飛び出した爆弾発言に、雀ヶ森至上主義の鳴海は短い悲鳴をあげてフリーズした。そんな鳴海を横目で確認しながら、新城はボソボソと雀ヶ森に忠告する。
「しかし…木梨とお前が2人きりで会っていたら、それこそ櫂が――」
「いいんです、テツ」
いつになくぴしゃりとはね除ける。
「彼女には今、そんな時間が必要なんですから」
ねっ、ユッキー?――と屈託ない笑顔で言われた。
雀ヶ森レンとは本当に不思議な人だ。
こうして全てを包容し、丸く納めてしまうのだから。
だからこそ、彼の好意を無にしたくない。
「そうだ。レン君、せっかくだからみんなで一緒にご飯食べようよっ」
「さすがユッキー、それは名案ですね♪」
「ま、まあ…レン様がそうおっしゃるなら」
「素直に嬉しいって言えばいいのに」
からかうスイコを(雀ヶ森からは見えないように)鳴海が睨み付けた。それをまた新城が諌める。
なんだかんだでチームワークが良い福原を見て自然と頬が緩む。
「可笑しいですか?」
「仲がいいんだな、って思って」
「やっぱり幸子には笑顔が似合います」
誰にも聞こえないよう、雀ヶ森がそっと耳打ちした。
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