侵食する力
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ドアを開けて中から現れたのはもちろん――‥
「トシキ!?」
幸子は思わず声を上げてしまった。探し続けた櫂が 今 幸子の目の前にいる。
「……幸子か」
櫂は幸子を一瞥し、普段より幾分低いトーンで言った。
どこに行ってたの?何かあった…?
聞きたい事は山ほどあるものの、開口一番口をついた言葉は……
「なんだか顔色悪いみたい…。大丈夫?」
幸子が顔を覗き込もうとすると、櫂は「大丈夫だ」と短く答えて踵を返した。
(なんだろう…)
何か様子がおかしい。
いつもの櫂と雰囲気が違う。
玄関に立ったまま考えていると、櫂が首を捻りこちらを振り向いた。
「あがらないのか?」
「あ、う、ううん。お邪魔します…」
慌てて玄関扉を閉めて靴を脱いであがる。
櫂に続いてリビングへ。
櫂はすぐにソファに座り、硝子のローテーブルに広げられたカードを手に取り出した。デッキを構築していたのだろう。
「ねえ、トシキ。本当に気分悪くないの?」
鞄を置きながらもう一度尋ねてみると、櫂はおもむろに口角を引き上げた。
「俺は今、最高の気分だ」
一枚のカードを手にし、笑みを深めた櫂。
「っ……!」
ぞくり、と背筋が栗立つのを感じた。
櫂はいつだって優しい。
怖いなんてあり得ないのに…。
「どうした、幸子?」
「ううん。なんでもない!それより…デッキ構築してるんだね」
怪訝な顔でこちらを見てきた櫂に動揺がバレないように 幸子は勤めて明るく尋ねた。
「そうだ」
「見てもいい?」
「構わない」
雰囲気はどうであれ、真剣にデッキを構築している櫂はいつもの彼だ。それに安心して傍に駆け寄ってカードを覗く。
「!!?」
途端に戦慄が駆け抜ける。
(な、なに…今の……?)
何か分からないが、カードから凄く嫌な感じがしたのだ。
クランを確認すると、普段櫂が使用しているなるかみでも…ましてや幸子も使用する櫂の原点とも言えるかげろうでもない。
「トシキ!?」
幸子は思わず声を上げてしまった。探し続けた櫂が 今 幸子の目の前にいる。
「……幸子か」
櫂は幸子を一瞥し、普段より幾分低いトーンで言った。
どこに行ってたの?何かあった…?
聞きたい事は山ほどあるものの、開口一番口をついた言葉は……
「なんだか顔色悪いみたい…。大丈夫?」
幸子が顔を覗き込もうとすると、櫂は「大丈夫だ」と短く答えて踵を返した。
(なんだろう…)
何か様子がおかしい。
いつもの櫂と雰囲気が違う。
玄関に立ったまま考えていると、櫂が首を捻りこちらを振り向いた。
「あがらないのか?」
「あ、う、ううん。お邪魔します…」
慌てて玄関扉を閉めて靴を脱いであがる。
櫂に続いてリビングへ。
櫂はすぐにソファに座り、硝子のローテーブルに広げられたカードを手に取り出した。デッキを構築していたのだろう。
「ねえ、トシキ。本当に気分悪くないの?」
鞄を置きながらもう一度尋ねてみると、櫂はおもむろに口角を引き上げた。
「俺は今、最高の気分だ」
一枚のカードを手にし、笑みを深めた櫂。
「っ……!」
ぞくり、と背筋が栗立つのを感じた。
櫂はいつだって優しい。
怖いなんてあり得ないのに…。
「どうした、幸子?」
「ううん。なんでもない!それより…デッキ構築してるんだね」
怪訝な顔でこちらを見てきた櫂に動揺がバレないように 幸子は勤めて明るく尋ねた。
「そうだ」
「見てもいい?」
「構わない」
雰囲気はどうであれ、真剣にデッキを構築している櫂はいつもの彼だ。それに安心して傍に駆け寄ってカードを覗く。
「!!?」
途端に戦慄が駆け抜ける。
(な、なに…今の……?)
何か分からないが、カードから凄く嫌な感じがしたのだ。
クランを確認すると、普段櫂が使用しているなるかみでも…ましてや幸子も使用する櫂の原点とも言えるかげろうでもない。