接触する両者
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幸子が泣き止むまで、雀ヶ森はずっと後頭部と背中を優しく撫でてくれていた。
「ごめんね…」
ようやく落ち着きを取り戻した幸子は、しゃくりあげながら雀ヶ森から離れた。
「どうしたんです、幸子。何かあったんですか?」
「……っ…」
優しく問いかけてくる雀ヶ森に ふるふると首を横に振る。しかし雀ヶ森にはそれで伝わってしまったようだ。
「櫂ですか?」
「っ…!!」
「当たりみたいですね。櫂と何かあったんですか?」
普段ほわんとしている雀ヶ森だが、時折こういった鋭さを覗かせる。
「…分からない。どうすればいいか、分からないの」
「幸子…」
「このままじゃダメだって分かってる。でもトシキを愛してる」
だからこそ、どっちつかずで身動きが取れない。
再び涙を滲ませる幸子を見つめていた雀ヶ森の指が、優しい動きでそれを拭う。
「難しく考えることはありませんよ」
「レン君…?!」
「幸子は自分の守りたいものを守ればいい」
そう言って微笑んだ雀ヶ森から流れ込む温かさは、櫂のそれに似ていた。
「ごめんね…」
ようやく落ち着きを取り戻した幸子は、しゃくりあげながら雀ヶ森から離れた。
「どうしたんです、幸子。何かあったんですか?」
「……っ…」
優しく問いかけてくる雀ヶ森に ふるふると首を横に振る。しかし雀ヶ森にはそれで伝わってしまったようだ。
「櫂ですか?」
「っ…!!」
「当たりみたいですね。櫂と何かあったんですか?」
普段ほわんとしている雀ヶ森だが、時折こういった鋭さを覗かせる。
「…分からない。どうすればいいか、分からないの」
「幸子…」
「このままじゃダメだって分かってる。でもトシキを愛してる」
だからこそ、どっちつかずで身動きが取れない。
再び涙を滲ませる幸子を見つめていた雀ヶ森の指が、優しい動きでそれを拭う。
「難しく考えることはありませんよ」
「レン君…?!」
「幸子は自分の守りたいものを守ればいい」
そう言って微笑んだ雀ヶ森から流れ込む温かさは、櫂のそれに似ていた。