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スイコに案内され、タクトの待つ書斎へ向かう。
コーリンは何か言いたげにしていたが、もう口を開く事も幸子を見る事もなかった。
「ようこそ、木梨幸子。来ると思っていましたよ」
手を広げ歓迎の意を表しながら幸子を迎えるタクト。幸子が書斎へ入ると、スイコは「ごゆっくり」と言葉を残して退室した。
壁を埋め尽くす本棚に囲まれ、タクトと幸子は向かい合った。
「………」
向かい合ったまま…幸子は二の句を告げずにいた。
「どうしたんです、木梨幸子? 僕に話があるんじゃないんですか」
「……!」
そうなのだ。タクトの言う通りだ。
ここへ来たのは櫂のことをタクトに相談する為。なのに幸子は口を開くも言葉を次ぐ事が出来ないでいた。
(トシキと同じ…)
そう。今のタクトからは櫂と同じものを感じる。
「黙っていたら分からないですよ」
なおも葛藤する幸子の心を見透かしたようにタクトは追い打ちをかける。
「櫂トシキのことかな?」
「っ――!!」
「あはは。当たりみたいだ。君は分かり易いですね。木梨幸子」
動揺する幸子を見たタクトが愉快そうに肩を揺らして笑った。
見抜かれているのなら…切り出すしかない。
「トシキの様子がおかしいの…。この前、タクト君に逢いに行った日からなんだけど……何か心当たりはない?」
拳をぎゅっと握りしめ、幸子は思い詰めた顔でタクトを見た。
「どんな小さな事でもいいの。知っていたら…!!」
「ああ、それなら心配することはありませんよ」
「え…っ!?」
意外な返答に声をあげればタクトは顔を歪めて笑う。
「彼はリバースしたのです」
「リバース…!!?」
櫂からも聞いたその言葉。
それが意味するものとは一体…。
「そういえば君もヴァンガードファイトをやるんでしたね。使用クランは――かげろう…でしたか」
ふいに話をすり替えられ幸子は戸惑った。いつの間にかタクトの手にはカードが握られている。
「木梨幸子…君もリバースしてみれば、その素晴らしさが分かる」
禍々しい力がタクトを包み込んでいく――
コーリンは何か言いたげにしていたが、もう口を開く事も幸子を見る事もなかった。
「ようこそ、木梨幸子。来ると思っていましたよ」
手を広げ歓迎の意を表しながら幸子を迎えるタクト。幸子が書斎へ入ると、スイコは「ごゆっくり」と言葉を残して退室した。
壁を埋め尽くす本棚に囲まれ、タクトと幸子は向かい合った。
「………」
向かい合ったまま…幸子は二の句を告げずにいた。
「どうしたんです、木梨幸子? 僕に話があるんじゃないんですか」
「……!」
そうなのだ。タクトの言う通りだ。
ここへ来たのは櫂のことをタクトに相談する為。なのに幸子は口を開くも言葉を次ぐ事が出来ないでいた。
(トシキと同じ…)
そう。今のタクトからは櫂と同じものを感じる。
「黙っていたら分からないですよ」
なおも葛藤する幸子の心を見透かしたようにタクトは追い打ちをかける。
「櫂トシキのことかな?」
「っ――!!」
「あはは。当たりみたいだ。君は分かり易いですね。木梨幸子」
動揺する幸子を見たタクトが愉快そうに肩を揺らして笑った。
見抜かれているのなら…切り出すしかない。
「トシキの様子がおかしいの…。この前、タクト君に逢いに行った日からなんだけど……何か心当たりはない?」
拳をぎゅっと握りしめ、幸子は思い詰めた顔でタクトを見た。
「どんな小さな事でもいいの。知っていたら…!!」
「ああ、それなら心配することはありませんよ」
「え…っ!?」
意外な返答に声をあげればタクトは顔を歪めて笑う。
「彼はリバースしたのです」
「リバース…!!?」
櫂からも聞いたその言葉。
それが意味するものとは一体…。
「そういえば君もヴァンガードファイトをやるんでしたね。使用クランは――かげろう…でしたか」
ふいに話をすり替えられ幸子は戸惑った。いつの間にかタクトの手にはカードが握られている。
「木梨幸子…君もリバースしてみれば、その素晴らしさが分かる」
禍々しい力がタクトを包み込んでいく――