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『木梨幸子様。ようこそお越し下さいました。奥へお進み下さい』
正面入口の前に立つと、味気ない合成音声が出迎えてくれた。おそらく正面入口の何処かに監視カメラが仕込まれており、人物を特定できる仕組みになっているのだろう。
自分がこのビルにとって招かれざる客でなかった事に内心ホッとしながら幸子は自動ドアを潜った。
ロビーは その広さに不似合いな程しんと静まり返っていた。
「っ……」
辺りを見渡しながらゴクリと唾を飲む。
人一人姿のないロビーは不気味そのものだ。
何か様子がおかしいと、心が警告を鳴らしている。…それでも帰る訳にはいかなかった。
立凪タクトに逢い、確かめるのだ。
櫂に――何が起きたのか。
幸子は無人のロビーを突っ切って更にその奥へと歩いていった。
突き当たりにあるプライベート用エレベーター。そのドアが音もなく開いた。まるで幸子を誘うかのように。
「乗れって事だよね…」
僅かな間躊躇っていたが、意を決してエレベーターに乗り込んだ。
背後で音もなくドアが閉まり、ウイーン…と低い音を立ててエレベーターは上昇した。
向かう先は最上階。
立凪タクトのプライベートルーム。
正面入口の前に立つと、味気ない合成音声が出迎えてくれた。おそらく正面入口の何処かに監視カメラが仕込まれており、人物を特定できる仕組みになっているのだろう。
自分がこのビルにとって招かれざる客でなかった事に内心ホッとしながら幸子は自動ドアを潜った。
ロビーは その広さに不似合いな程しんと静まり返っていた。
「っ……」
辺りを見渡しながらゴクリと唾を飲む。
人一人姿のないロビーは不気味そのものだ。
何か様子がおかしいと、心が警告を鳴らしている。…それでも帰る訳にはいかなかった。
立凪タクトに逢い、確かめるのだ。
櫂に――何が起きたのか。
幸子は無人のロビーを突っ切って更にその奥へと歩いていった。
突き当たりにあるプライベート用エレベーター。そのドアが音もなく開いた。まるで幸子を誘うかのように。
「乗れって事だよね…」
僅かな間躊躇っていたが、意を決してエレベーターに乗り込んだ。
背後で音もなくドアが閉まり、ウイーン…と低い音を立ててエレベーターは上昇した。
向かう先は最上階。
立凪タクトのプライベートルーム。