フクロウの加勢
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振り返ると立っていたのは見覚えある黒いジャージ。
「烏野の…?!」
「主将の澤村大地だ」
「私は木梨幸子。よろしくね」
「ああ。こっちこそよろしく」
ゴールデンウィーク遠征合宿で黒尾と対峙していた時の笑顔とは全く違う。嘘のない爽やかな笑顔で澤村は挨拶した。
「突然呼び止めて悪かったかな」
「ううん、私も澤村くんと話してみたかったから」
「それは光栄だな」
肩を揺らして笑う澤村。とても誠実そうな人だと幸子は感じた。
「それで…私に何か用かな?」
「思い出したんだよ!」
「えっ?!」
思い出した?
「木梨さんさ、前に烏野高校に来た事ないかな? ゴールデンウィーク遠征より前に」
幸子は困惑を浮かべながら考えた。
確かに烏野高校に行ったのは前回の遠征が初めてではない。
「行ったこと………ある」
「それって高校に上がる前じゃない?」
「うん、そう。中学3年の3月だけど…」
幸子は記憶を辿りながら応えた。
あれは…そう、突然の引っ越し騒動の時だ。父親の転勤で烏野に引っ越す話が出た時。
結果として転勤先は神奈川県に決まり引っ越し話は流れ、互いの想いを打ち明けた黒尾と幸子は晴れて恋人同士になった。
その騒動時に学校見学で一度だけ烏野高校を訪れた。だが、なぜ澤村がそれを――‥?
「やっぱりな。俺達、逢った事あるんだよ」
「うそ…っ?!」
「木梨さん、烏野の見学に来たでしょ?」
「う、うん…!!」
幸子は頷いて澤村の次の言葉を待つ。
「その時さ、俺 校門前で君にバレーボール拾ってもらったんだよね」
目の前に立つどしっとした男子に、三年前に出逢ったジャージ姿の少年の姿が重なった。
「あっ――!!?」
「思い出してくれた?」
コクコクと頷くと、澤村はとても嬉しそうな表情を見せた。
「あの時東京から来たって言ってたけど、まさか音駒に進学してるなんて…すごい偶然だよね」
「ホントだね。私達、全国行く前に逢えちゃったんだね」
「ははは、そうだな」
だから澤村に見覚えがあったのか。
こうしてまた逢えた事も、澤村が思い出してくれた事も、なんて嬉しいサプライズだろう。
「あの時澤村くんと一緒にいたお友達も烏野に入ったの?」
「池尻? アイツは違う学校に進学したよ。でもバレーやってた。インハイ予選の一回戦であたってさ、」
「ヘイヘイヘーイ、抜け駆けすんなー!」
飛び上がる程の大声が澤村の言葉を遮ったのはその時だった。
「烏野の…?!」
「主将の澤村大地だ」
「私は木梨幸子。よろしくね」
「ああ。こっちこそよろしく」
ゴールデンウィーク遠征合宿で黒尾と対峙していた時の笑顔とは全く違う。嘘のない爽やかな笑顔で澤村は挨拶した。
「突然呼び止めて悪かったかな」
「ううん、私も澤村くんと話してみたかったから」
「それは光栄だな」
肩を揺らして笑う澤村。とても誠実そうな人だと幸子は感じた。
「それで…私に何か用かな?」
「思い出したんだよ!」
「えっ?!」
思い出した?
「木梨さんさ、前に烏野高校に来た事ないかな? ゴールデンウィーク遠征より前に」
幸子は困惑を浮かべながら考えた。
確かに烏野高校に行ったのは前回の遠征が初めてではない。
「行ったこと………ある」
「それって高校に上がる前じゃない?」
「うん、そう。中学3年の3月だけど…」
幸子は記憶を辿りながら応えた。
あれは…そう、突然の引っ越し騒動の時だ。父親の転勤で烏野に引っ越す話が出た時。
結果として転勤先は神奈川県に決まり引っ越し話は流れ、互いの想いを打ち明けた黒尾と幸子は晴れて恋人同士になった。
その騒動時に学校見学で一度だけ烏野高校を訪れた。だが、なぜ澤村がそれを――‥?
「やっぱりな。俺達、逢った事あるんだよ」
「うそ…っ?!」
「木梨さん、烏野の見学に来たでしょ?」
「う、うん…!!」
幸子は頷いて澤村の次の言葉を待つ。
「その時さ、俺 校門前で君にバレーボール拾ってもらったんだよね」
目の前に立つどしっとした男子に、三年前に出逢ったジャージ姿の少年の姿が重なった。
「あっ――!!?」
「思い出してくれた?」
コクコクと頷くと、澤村はとても嬉しそうな表情を見せた。
「あの時東京から来たって言ってたけど、まさか音駒に進学してるなんて…すごい偶然だよね」
「ホントだね。私達、全国行く前に逢えちゃったんだね」
「ははは、そうだな」
だから澤村に見覚えがあったのか。
こうしてまた逢えた事も、澤村が思い出してくれた事も、なんて嬉しいサプライズだろう。
「あの時澤村くんと一緒にいたお友達も烏野に入ったの?」
「池尻? アイツは違う学校に進学したよ。でもバレーやってた。インハイ予選の一回戦であたってさ、」
「ヘイヘイヘーイ、抜け駆けすんなー!」
飛び上がる程の大声が澤村の言葉を遮ったのはその時だった。