初合宿〜エース編
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こうして3日間の初合宿は終了した。
一旦自宅に戻り夕飯と風呂を済ませ、黒尾は木梨家の幸子の部屋を訪ねた。
ここからは2人きりの時間だ。
「何で黒尾と付き合ってるんだ、って。まさかそんなコト聞かれるなんて思ってもみなかったからびっくりしちゃったよ」
2人ベッドを背に並んでラグに座り、午前中の騒動を振り返りながら幸子が言った。
横に胡座をかいて座る黒尾がニヤニヤと笑う。
「それにしてはノリノリで答えてたよな。俺が大好きだからって」
「っ、だって本心だもん」
本心だとあっさり認めてしまう辺りが素直で可愛いと思う。
「それに…鉄朗も隠さなくていいって言ってくれてたし」
早朝のミーティングルームでの逢瀬を思い出したらしく、幸子はまた頬を火照らせている。
「…でも、なんで木兎くん急にあんな事聞いてきたのかなぁ」
「さあな」
と黒尾ははぐらかす。
本当の理由を幸子が知る必要はない。
それでも多少引っ掛かる所があるのも確かだ。
「なあ幸子。木兎の怪我、お前が手当てしたのか?」
「つき指? うん、そうだよ」
隠すでもなく幸子はあっさりと認めた。
「ちょうど水飲み場の前を通りがかったら、木兎くんが泣きそうな顔で指を冷やしてて。それで心配になって声をかけたの」
「?!!」
泣きそうな顔をしてたのは木兎の方か?!
その事実を知った途端に何かがスッと落ちていった。
「あいつ、盛りおったな」
「えっ…?」
「コッチの話。それより――」
手を伸ばし背後から幸子の肩を抱き、引き寄せる。
密着するふたつの体。
「てつろ、……んっ」
近づいてきた唇を素直に受け入れる。
角度を変え、僅かに開いた隙間から黒尾の舌が口内に侵入してきた。そうして黒尾は幸子の口内を堪能する。
「は、……幸子」
「んっ、鉄朗…っ。きゃっ…!!」
腕に閉じ込められたまま突然横抱きにされ、幸子は思わず声をあげた。
「ま、待って?!」
「ラグ敷いてたって床じゃいてーだろ?」
しれっと応えた黒尾になんなく抱き上げられ、ベッドに落とされた。すぐに覆い被さってくる。
「嫌か?」
「嫌なわけ…ない、けど。…鉄朗、疲れてるでしょ」
孤爪と彼の自宅前で別れ、夕闇迫る道を2人並んで歩いていた時。
後で家に行くと言い出してくれたのは黒尾だ。
合宿での疲れ、それに加えて明日は学校がある。それを押してでも自分との時間を持ちたいと黒尾が望んでくれたのが幸せで。
…幸子も同じ気持ちだったから。
だからこうして3日ぶりの2人きりの時間を満喫できてるだけで、もう充分満たされている。
「あんだけ試合したからな。さすがに疲れた。だからここからは――癒しの時間な」
「っ…。帰り、遅くなっちゃうよ」
「遅くなるって言ってきた」
さすが黒尾。何から何まで抜け目がない。
「……鉄朗」
「ん?」
首筋に這い痕を残す舌と唇を感じながら、幸子が口を開いた。
「私達付き合ってるって、結構たくさんの人にバレちゃったね」
「ま、いんじゃねーか。悪いコトしてるワケじゃねえし」
黒尾は大して気にもせず服の下に隠れる弾力ある柔肉に手を伸ばした。
各々がふと思い出したのは帰り際に言われた言葉。
『黒尾君とお幸せにねー』
『木梨さんはいつでも俺が幸せにするからな!』
夏休みに入れば、また合宿は定期的にやってくる。次に彼らと再会するのが楽しみだ。
その時は今よりもっと相手を好きになっているのだろうと――黒尾と幸子が同じ事を考えているのは互いに知る由もなく。
一旦自宅に戻り夕飯と風呂を済ませ、黒尾は木梨家の幸子の部屋を訪ねた。
ここからは2人きりの時間だ。
「何で黒尾と付き合ってるんだ、って。まさかそんなコト聞かれるなんて思ってもみなかったからびっくりしちゃったよ」
2人ベッドを背に並んでラグに座り、午前中の騒動を振り返りながら幸子が言った。
横に胡座をかいて座る黒尾がニヤニヤと笑う。
「それにしてはノリノリで答えてたよな。俺が大好きだからって」
「っ、だって本心だもん」
本心だとあっさり認めてしまう辺りが素直で可愛いと思う。
「それに…鉄朗も隠さなくていいって言ってくれてたし」
早朝のミーティングルームでの逢瀬を思い出したらしく、幸子はまた頬を火照らせている。
「…でも、なんで木兎くん急にあんな事聞いてきたのかなぁ」
「さあな」
と黒尾ははぐらかす。
本当の理由を幸子が知る必要はない。
それでも多少引っ掛かる所があるのも確かだ。
「なあ幸子。木兎の怪我、お前が手当てしたのか?」
「つき指? うん、そうだよ」
隠すでもなく幸子はあっさりと認めた。
「ちょうど水飲み場の前を通りがかったら、木兎くんが泣きそうな顔で指を冷やしてて。それで心配になって声をかけたの」
「?!!」
泣きそうな顔をしてたのは木兎の方か?!
その事実を知った途端に何かがスッと落ちていった。
「あいつ、盛りおったな」
「えっ…?」
「コッチの話。それより――」
手を伸ばし背後から幸子の肩を抱き、引き寄せる。
密着するふたつの体。
「てつろ、……んっ」
近づいてきた唇を素直に受け入れる。
角度を変え、僅かに開いた隙間から黒尾の舌が口内に侵入してきた。そうして黒尾は幸子の口内を堪能する。
「は、……幸子」
「んっ、鉄朗…っ。きゃっ…!!」
腕に閉じ込められたまま突然横抱きにされ、幸子は思わず声をあげた。
「ま、待って?!」
「ラグ敷いてたって床じゃいてーだろ?」
しれっと応えた黒尾になんなく抱き上げられ、ベッドに落とされた。すぐに覆い被さってくる。
「嫌か?」
「嫌なわけ…ない、けど。…鉄朗、疲れてるでしょ」
孤爪と彼の自宅前で別れ、夕闇迫る道を2人並んで歩いていた時。
後で家に行くと言い出してくれたのは黒尾だ。
合宿での疲れ、それに加えて明日は学校がある。それを押してでも自分との時間を持ちたいと黒尾が望んでくれたのが幸せで。
…幸子も同じ気持ちだったから。
だからこうして3日ぶりの2人きりの時間を満喫できてるだけで、もう充分満たされている。
「あんだけ試合したからな。さすがに疲れた。だからここからは――癒しの時間な」
「っ…。帰り、遅くなっちゃうよ」
「遅くなるって言ってきた」
さすが黒尾。何から何まで抜け目がない。
「……鉄朗」
「ん?」
首筋に這い痕を残す舌と唇を感じながら、幸子が口を開いた。
「私達付き合ってるって、結構たくさんの人にバレちゃったね」
「ま、いんじゃねーか。悪いコトしてるワケじゃねえし」
黒尾は大して気にもせず服の下に隠れる弾力ある柔肉に手を伸ばした。
各々がふと思い出したのは帰り際に言われた言葉。
『黒尾君とお幸せにねー』
『木梨さんはいつでも俺が幸せにするからな!』
夏休みに入れば、また合宿は定期的にやってくる。次に彼らと再会するのが楽しみだ。
その時は今よりもっと相手を好きになっているのだろうと――黒尾と幸子が同じ事を考えているのは互いに知る由もなく。