かけがえのない時間
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木梨家で昼食を済ませ、いよいよ黒尾家でのお泊まりデートが始まる。
(なんだか緊張しちゃうな…)
手にしたトートバックの持ち手をぎゅっと両手で握りしめながら、黒尾について玄関扉を潜る。普段気軽にお邪魔している黒尾家だが、宿泊させてもらうとなると話は別だ。
黒尾の部屋に通され、部屋の隅に持ってきたトートバックを置く。中には着替えやら歯ブラシやら…宿泊用品が詰まっている。
(私、今夜ここに泊まるんだ)
実感すると、また緊張してきた。
普段何気なく腰掛けたりしてるあのベッドで、今夜黒尾と一緒に――。
(隣で……寝るの?!)
考えただけで顔から火を噴きそうだ。
変な寝言言ってしまったらどうしよう?!
口開けてぽけーっと寝ていたらどうしよう?!
寝相悪くて黒尾を蹴っ飛ばしてしまったら――‥
「幸子」
「な、なあに!?」
突然名を呼ばれドキリとしながら慌てて振り返ると、腰に軽く手を充てた黒尾がこちらを不思議そうに眺めている。
「なに慌ててんだよ」
「べ、別に慌ててなんかないよ。…急に声をかけられて驚いちゃっただけ」
「?……ふうん」
あまり納得いってなさそうに黒尾は首を傾げた。
「ま、いいや。それより、どっか出掛けるか?」
休日もほぼ部活三昧な2人は何処かに出掛けるような所謂(いわゆる)デートをした回数は極端に少ない。
それでも授業(中学に引き続き同じクラスになれた)や部活、登下校など含めれば共にする時間は結構長いので、それを不満に思う事はなかった。
「鉄朗も疲れてると思うし、今日は家でのんびり過ごすのはどうかな。まだ明日もあるしねっ」
「ほほう。つまり家で思いきり俺とイチャつきたいと」
「っ、ち、違……」
「わない。よな?」
ニヒヒと笑う黒尾の言葉が図星すぎて、ただただ頬を染めて縦に頷くしかない。それに気を良くしたのか、黒尾は顔を近づけると軽く唇に触れるだけのキスを落とした。
「こーんな事できちゃうもんなァ。家ってホントすげーわ」
「――~~っ」
ああ、この状況に明日まで耐えられるのであろうか。
(なんだか緊張しちゃうな…)
手にしたトートバックの持ち手をぎゅっと両手で握りしめながら、黒尾について玄関扉を潜る。普段気軽にお邪魔している黒尾家だが、宿泊させてもらうとなると話は別だ。
黒尾の部屋に通され、部屋の隅に持ってきたトートバックを置く。中には着替えやら歯ブラシやら…宿泊用品が詰まっている。
(私、今夜ここに泊まるんだ)
実感すると、また緊張してきた。
普段何気なく腰掛けたりしてるあのベッドで、今夜黒尾と一緒に――。
(隣で……寝るの?!)
考えただけで顔から火を噴きそうだ。
変な寝言言ってしまったらどうしよう?!
口開けてぽけーっと寝ていたらどうしよう?!
寝相悪くて黒尾を蹴っ飛ばしてしまったら――‥
「幸子」
「な、なあに!?」
突然名を呼ばれドキリとしながら慌てて振り返ると、腰に軽く手を充てた黒尾がこちらを不思議そうに眺めている。
「なに慌ててんだよ」
「べ、別に慌ててなんかないよ。…急に声をかけられて驚いちゃっただけ」
「?……ふうん」
あまり納得いってなさそうに黒尾は首を傾げた。
「ま、いいや。それより、どっか出掛けるか?」
休日もほぼ部活三昧な2人は何処かに出掛けるような所謂(いわゆる)デートをした回数は極端に少ない。
それでも授業(中学に引き続き同じクラスになれた)や部活、登下校など含めれば共にする時間は結構長いので、それを不満に思う事はなかった。
「鉄朗も疲れてると思うし、今日は家でのんびり過ごすのはどうかな。まだ明日もあるしねっ」
「ほほう。つまり家で思いきり俺とイチャつきたいと」
「っ、ち、違……」
「わない。よな?」
ニヒヒと笑う黒尾の言葉が図星すぎて、ただただ頬を染めて縦に頷くしかない。それに気を良くしたのか、黒尾は顔を近づけると軽く唇に触れるだけのキスを落とした。
「こーんな事できちゃうもんなァ。家ってホントすげーわ」
「――~~っ」
ああ、この状況に明日まで耐えられるのであろうか。