幼馴染み‼︎
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励まし合い挑んだ受験は努力の介あって見事合格し、2人は無事に音駒高校への入学を決めた。
合格発表を見に行った日。
冬の澄んだ青空の下。
合格証書を手にした2人は音駒の校門前で校舎を見上げた。
「ここが俺達の新たな舞台になるんだな」
「そうだね」
「幸子。また一緒にバレーできるな」
「うんっ、全力でクロや部をサポートするね」
「おう、頼んだ。俺達の代で音駒を強豪校に戻すぞ」
「はい!」
黒尾の笑みは広がる青空に負けないくらい爽やかで。幸子は胸が高鳴るのを感じた。
そして高校三年間をまた黒尾と一緒に過ごせるという事実が、どうしようもない程に幸子の胸を踊らせていた。
―――――‥‥
期待に膨らんでいた風船が急速に萎んでしまったのは、合格の僅か一週間後だった。
「引っ越し…?!」
帰宅した幸子を待っていたのは父親の急な転勤話。
「まだ本決まりじゃないけど、多分そうなると思うわ」
母親の言葉の意味が分からない。
彼女は何を言ってるのだ?
「だって私…4月から高校に通うんだよ?」
「それは大丈夫。宮城県の同じレベルの高校に転校できるようにするから」
嫌だ。
「転校って、まだ入学してもないのに…?!」
嫌だ。嫌だ!
「宮城なんて行かない!」
叫んだ幸子は反射的に家を飛び出した。
引っ越し? 転校?
――そんなの絶対に嫌だ!!
音駒高校に行くのだ。
黒尾と一緒に。
(クロ……)
さっきから黒尾の顔ばかり浮かんで頭から離れない。
幼馴染みの黒尾。
ずっと一緒だった。
そしてこれからも一緒にいられると思っていたのに。
「…っ、クロ……」
これからは別々の道を歩まなくちゃいけないなんて、そんなの――‥
「幸子?」
遠慮がちにかけられた声に顔をあげると、部活帰りの孤爪がゲーム機を手に立っていた。
「っ、研磨……っ」
顔を上げた幸子に小さく驚く。幸子は泣いていた。
「何かあった?」
「……」
「クロのこと?」
「……っ」
ふるふると首を横に振る幸子に何かあったと悟る。孤爪は既に見える位置にある自宅を指した。
「ウチ、来る?」
合格発表を見に行った日。
冬の澄んだ青空の下。
合格証書を手にした2人は音駒の校門前で校舎を見上げた。
「ここが俺達の新たな舞台になるんだな」
「そうだね」
「幸子。また一緒にバレーできるな」
「うんっ、全力でクロや部をサポートするね」
「おう、頼んだ。俺達の代で音駒を強豪校に戻すぞ」
「はい!」
黒尾の笑みは広がる青空に負けないくらい爽やかで。幸子は胸が高鳴るのを感じた。
そして高校三年間をまた黒尾と一緒に過ごせるという事実が、どうしようもない程に幸子の胸を踊らせていた。
―――――‥‥
期待に膨らんでいた風船が急速に萎んでしまったのは、合格の僅か一週間後だった。
「引っ越し…?!」
帰宅した幸子を待っていたのは父親の急な転勤話。
「まだ本決まりじゃないけど、多分そうなると思うわ」
母親の言葉の意味が分からない。
彼女は何を言ってるのだ?
「だって私…4月から高校に通うんだよ?」
「それは大丈夫。宮城県の同じレベルの高校に転校できるようにするから」
嫌だ。
「転校って、まだ入学してもないのに…?!」
嫌だ。嫌だ!
「宮城なんて行かない!」
叫んだ幸子は反射的に家を飛び出した。
引っ越し? 転校?
――そんなの絶対に嫌だ!!
音駒高校に行くのだ。
黒尾と一緒に。
(クロ……)
さっきから黒尾の顔ばかり浮かんで頭から離れない。
幼馴染みの黒尾。
ずっと一緒だった。
そしてこれからも一緒にいられると思っていたのに。
「…っ、クロ……」
これからは別々の道を歩まなくちゃいけないなんて、そんなの――‥
「幸子?」
遠慮がちにかけられた声に顔をあげると、部活帰りの孤爪がゲーム機を手に立っていた。
「っ、研磨……っ」
顔を上げた幸子に小さく驚く。幸子は泣いていた。
「何かあった?」
「……」
「クロのこと?」
「……っ」
ふるふると首を横に振る幸子に何かあったと悟る。孤爪は既に見える位置にある自宅を指した。
「ウチ、来る?」