GW遠征合宿‼︎3
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「友よ! また会おう!!!」
夕暮れの烏野総合運動公園 競技場。
すっかり打ち解けあった田中と山本は男泣きを隠しもせずに、がっしりと固い握手を交わし合う。
「アレなに」
「知らん。あんま見んな」
闘いの末に芽生えた友情を端から見ていた孤爪が、遂に耐えきれなくなり黒尾に問えば、そんな返答がきた。
ぶっきらぼうに応えた黒尾の表情は、次の瞬間よそ行きのそれに変わる。
烏野の主将である澤村が挨拶に来たからだ。
スッと差し伸べられた手を黒尾が握ると、繋がれた手にはどちらからともなく力が込められていく…。
「次は負けません!」
「次も負けません!」
「恐い恐い。恐いから!」
ぎちぎちと握力が込められていく両主将の握手に、菅原と夜久は顔を引き釣らせながらツッコミを入れるのだった。
「鉄朗、そろそろ出発だって直井さんが……って、どうしたの2人共っ!?」
直井に言われて出発する旨を告げに来た幸子だったが、不穏な空気を放つ両主将の姿に思わず違う言葉を投げかけた。
途端に両主将から笑い声が止み、その手がパッと離れる。
「ん、ああ。もうそんな時間か」
振り返った黒尾は、幸子のよく知る彼だ。その事実に安堵しながら会話を続けようとした所で、こちらを見る澤村の視線に気づいた。
「……?!」
澤村は何とも言えぬ不思議そうな表情をしている。
幸子が小さく会釈したのをきっかけに澤村が声をかけてきた。さっきまでの殺伐とした愛想笑いとは違う、柔らかいそれ。
「あのさ、変な事聞くけど…何処かで逢った事あるかな?」
「?!」
実は自分もそう思っていたのだと述べようとすれば、それより早く例の愛想笑いを浮かべた黒尾が2人の間に割り入ってきた。
「それ、気のせいですね」
そして幸子に代わってバッサリと澤村の質問を切り捨てると、さっさと別れの挨拶を済ませてしまう。
「ちょっと、鉄…」
「オラ、行くぞ」
何か言いたげな幸子の体を後ろから押して強制的に歩かせた。
澤村は何かを思い出そうとするように、幸子の背中を見つめていた。
夕暮れの烏野総合運動公園 競技場。
すっかり打ち解けあった田中と山本は男泣きを隠しもせずに、がっしりと固い握手を交わし合う。
「アレなに」
「知らん。あんま見んな」
闘いの末に芽生えた友情を端から見ていた孤爪が、遂に耐えきれなくなり黒尾に問えば、そんな返答がきた。
ぶっきらぼうに応えた黒尾の表情は、次の瞬間よそ行きのそれに変わる。
烏野の主将である澤村が挨拶に来たからだ。
スッと差し伸べられた手を黒尾が握ると、繋がれた手にはどちらからともなく力が込められていく…。
「次は負けません!」
「次も負けません!」
「恐い恐い。恐いから!」
ぎちぎちと握力が込められていく両主将の握手に、菅原と夜久は顔を引き釣らせながらツッコミを入れるのだった。
「鉄朗、そろそろ出発だって直井さんが……って、どうしたの2人共っ!?」
直井に言われて出発する旨を告げに来た幸子だったが、不穏な空気を放つ両主将の姿に思わず違う言葉を投げかけた。
途端に両主将から笑い声が止み、その手がパッと離れる。
「ん、ああ。もうそんな時間か」
振り返った黒尾は、幸子のよく知る彼だ。その事実に安堵しながら会話を続けようとした所で、こちらを見る澤村の視線に気づいた。
「……?!」
澤村は何とも言えぬ不思議そうな表情をしている。
幸子が小さく会釈したのをきっかけに澤村が声をかけてきた。さっきまでの殺伐とした愛想笑いとは違う、柔らかいそれ。
「あのさ、変な事聞くけど…何処かで逢った事あるかな?」
「?!」
実は自分もそう思っていたのだと述べようとすれば、それより早く例の愛想笑いを浮かべた黒尾が2人の間に割り入ってきた。
「それ、気のせいですね」
そして幸子に代わってバッサリと澤村の質問を切り捨てると、さっさと別れの挨拶を済ませてしまう。
「ちょっと、鉄…」
「オラ、行くぞ」
何か言いたげな幸子の体を後ろから押して強制的に歩かせた。
澤村は何かを思い出そうとするように、幸子の背中を見つめていた。