冬生まれの君に
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「でさでさ、さっきのレシーブのさー…――!!」
部室へ入った途端に、元気いっぱいの大声が耳に飛び込んできた。どうやら日向と影山が先程の部活の反省会をしているらしい。
幸子に背を向けていた日向より先に、日向と向かい合っていた影山が幸子に気づいてこちらを見る。その視線に釣られるように日向も後ろを振り返った。
「おー、幸子先輩!」
「今日の練習の話かな?」
「俺さ俺さ、どーしてもレシーブ上手くならなくて。影山にコツ聞いてたんだけど…コイツの説明、全然意味分かんなくってさ」
「テメェの読解力が低いからだろボゲェ!」
入学当初からこの2人は本当に仲が悪い。
…いや。良い、のか?とにかく息はぴったりだ。
「ななななんだよ、影山。そんな罵声浴びせてもびびらねーぞ」
「思いっきりびびってんだろーが!!」
素早い動きで幸子の後ろに隠れた日向が、彼女をバリケードにしながら影山に文句を言う。
なんだか小動物みたいで可愛いと思う幸子と反対に影山はどんどん頭に血が上る。
「そこから離れろ!」
「ひぃいいー!! 暴力反対ー!!!」
「奮ってねーだろ!」
変な声をあげて、またも幸子の背後に隠れる日向を引き剥がそうとする影山。
渦中の幸子は2人のやりとりに苦笑して助け船を出した。
「影山くん、もう少し優しく教えてあげたら?」
「……?!!」
「そうしたら日向くんも――」
「木梨先輩は口出ししないでください」
「は、はい…」
怒られてしまった…。
幸子を挟んで流れ始めた不穏な空気を裂くように、部室の入口から2人の部員が顔を覗かせた。
「おー、まだここにいたな。翔陽」
西谷と東峰だった。
「旭さんが肉まん奢ってくれるらしーんだけど、お前も来るか?」
「俺なのッ?!!」
どうやら今奢りが決定したらしい。
「行く行くー!」
「おーっし、決まりだな」
奢りの肉まんに釣られ、日向は西谷と共に去った。
「あ、良かったら影山と幸子ちゃんも……って、邪魔しちゃ悪いよね」
影山と幸子が付き合っている事は一応部内では秘密になっている。
空気間でそれを察する東峰は、一件鈍感なように見えて実はよく観察している。
「じゃあ、また肉まん食いに行こうな」
「あ、はい」
「うす」
軽く手を挙げて東峰は日向と西谷を追いかけた。
部室へ入った途端に、元気いっぱいの大声が耳に飛び込んできた。どうやら日向と影山が先程の部活の反省会をしているらしい。
幸子に背を向けていた日向より先に、日向と向かい合っていた影山が幸子に気づいてこちらを見る。その視線に釣られるように日向も後ろを振り返った。
「おー、幸子先輩!」
「今日の練習の話かな?」
「俺さ俺さ、どーしてもレシーブ上手くならなくて。影山にコツ聞いてたんだけど…コイツの説明、全然意味分かんなくってさ」
「テメェの読解力が低いからだろボゲェ!」
入学当初からこの2人は本当に仲が悪い。
…いや。良い、のか?とにかく息はぴったりだ。
「ななななんだよ、影山。そんな罵声浴びせてもびびらねーぞ」
「思いっきりびびってんだろーが!!」
素早い動きで幸子の後ろに隠れた日向が、彼女をバリケードにしながら影山に文句を言う。
なんだか小動物みたいで可愛いと思う幸子と反対に影山はどんどん頭に血が上る。
「そこから離れろ!」
「ひぃいいー!! 暴力反対ー!!!」
「奮ってねーだろ!」
変な声をあげて、またも幸子の背後に隠れる日向を引き剥がそうとする影山。
渦中の幸子は2人のやりとりに苦笑して助け船を出した。
「影山くん、もう少し優しく教えてあげたら?」
「……?!!」
「そうしたら日向くんも――」
「木梨先輩は口出ししないでください」
「は、はい…」
怒られてしまった…。
幸子を挟んで流れ始めた不穏な空気を裂くように、部室の入口から2人の部員が顔を覗かせた。
「おー、まだここにいたな。翔陽」
西谷と東峰だった。
「旭さんが肉まん奢ってくれるらしーんだけど、お前も来るか?」
「俺なのッ?!!」
どうやら今奢りが決定したらしい。
「行く行くー!」
「おーっし、決まりだな」
奢りの肉まんに釣られ、日向は西谷と共に去った。
「あ、良かったら影山と幸子ちゃんも……って、邪魔しちゃ悪いよね」
影山と幸子が付き合っている事は一応部内では秘密になっている。
空気間でそれを察する東峰は、一件鈍感なように見えて実はよく観察している。
「じゃあ、また肉まん食いに行こうな」
「あ、はい」
「うす」
軽く手を挙げて東峰は日向と西谷を追いかけた。