夏合宿‼︎ 1日目
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「あっ!アレってもしかして東京タワー!?」
「―あれは…。あれは―……普通の鉄塔…だね…」
深夜のバス移動をモノともせず、スッキリした表情の中心でキラキラと目を輝かせた日向の質問に、孤爪がしどろもどろに応えている。
その背後ではニヤニヤした笑みを浮かべた黒尾が、どうやらその会話をいじってるようだ。
夏合宿1日目 早朝。
埼玉県にある私立森然高校に再び五校が集う――
「潔子ちゃん、おはよう」
「おはよう、幸子」
バスから降りてきた清水の姿を見つけ、幸子は手を振りながら嬉しそうに駆け寄る。
早朝でもシャンとしている清水の後から、少し疲れた様子の谷地が降りてきた。
「おはよう、仁花ちゃん」
「幸子ちゃん……おはザーッス」
声をかければ、うつらうつらしながらも谷地は手をあげて応えてくれた。その仕草が可愛い。
「仁花ちゃん、眠たそうだね」
「バスであんまり眠れなかったもので…」
「あーっ、分かる。私も深夜バスって眠れないんだよね。あと、宿泊先のホテルとか」
「幸子ちゃんは枕変わると眠れない人ってヤツですか?」
「そう、なのかなぁ。そんなに繊細でもないと思うんだけどね」
ははっと笑った所で谷地の向こう隣を歩く清水の視線に気づいた。
「潔子ちゃん?」
「幸子、あなた暑くないの?」
「えっ…!?」
「そのジャージ。ファスナーもきっちり上まであげてるけど」
「確かに幸子ちゃん、夏の暑さを更に助長するような服装してますね」
と谷地も同意する。指摘された幸子は一気に変な汗をかいてしまった。
確かに2人の指摘する通りなのだ。自覚している。だが、幸子としてはこう答えるより他なかった。
「うん、暑くない…むしろちょっと寒いくらいだよ」
「…その割に汗かいてるようだけど?」
「き、気のせいだよ…っ」
「……」
「ほらっ、暑かったら腕捲りすればいいし…」
(暑かったらあのジャージを脱げばいいのでは?!…ていうか、やっぱり幸子ちゃん暑いんだ?!!)
束の間の静寂。
「まあ、幸子がそれでいいならいいんだけど」
間違いなく納得してはいないだろうが、清水も谷知もそれ以上追求してこないでくれたので、幸子はホッと胸を撫で下ろした。
「―あれは…。あれは―……普通の鉄塔…だね…」
深夜のバス移動をモノともせず、スッキリした表情の中心でキラキラと目を輝かせた日向の質問に、孤爪がしどろもどろに応えている。
その背後ではニヤニヤした笑みを浮かべた黒尾が、どうやらその会話をいじってるようだ。
夏合宿1日目 早朝。
埼玉県にある私立森然高校に再び五校が集う――
「潔子ちゃん、おはよう」
「おはよう、幸子」
バスから降りてきた清水の姿を見つけ、幸子は手を振りながら嬉しそうに駆け寄る。
早朝でもシャンとしている清水の後から、少し疲れた様子の谷地が降りてきた。
「おはよう、仁花ちゃん」
「幸子ちゃん……おはザーッス」
声をかければ、うつらうつらしながらも谷地は手をあげて応えてくれた。その仕草が可愛い。
「仁花ちゃん、眠たそうだね」
「バスであんまり眠れなかったもので…」
「あーっ、分かる。私も深夜バスって眠れないんだよね。あと、宿泊先のホテルとか」
「幸子ちゃんは枕変わると眠れない人ってヤツですか?」
「そう、なのかなぁ。そんなに繊細でもないと思うんだけどね」
ははっと笑った所で谷地の向こう隣を歩く清水の視線に気づいた。
「潔子ちゃん?」
「幸子、あなた暑くないの?」
「えっ…!?」
「そのジャージ。ファスナーもきっちり上まであげてるけど」
「確かに幸子ちゃん、夏の暑さを更に助長するような服装してますね」
と谷地も同意する。指摘された幸子は一気に変な汗をかいてしまった。
確かに2人の指摘する通りなのだ。自覚している。だが、幸子としてはこう答えるより他なかった。
「うん、暑くない…むしろちょっと寒いくらいだよ」
「…その割に汗かいてるようだけど?」
「き、気のせいだよ…っ」
「……」
「ほらっ、暑かったら腕捲りすればいいし…」
(暑かったらあのジャージを脱げばいいのでは?!…ていうか、やっぱり幸子ちゃん暑いんだ?!!)
束の間の静寂。
「まあ、幸子がそれでいいならいいんだけど」
間違いなく納得してはいないだろうが、清水も谷知もそれ以上追求してこないでくれたので、幸子はホッと胸を撫で下ろした。