公認カップル
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
モヤモヤを抱えたまま部活は終了した。
何となく居心地が悪かった幸子はいつも以上に時間をかけて部誌を書き、ゆっくりと着替え、わざと帰宅を遅らせた。
狙い通り孤爪から『先に帰る』という主旨のメールが届いたのに内心ホッとしながら携帯を鞄にしまって女子バレー部の部室を出た。
ホッとしながらも、メールを送信してきたのが黒尾ではなく孤爪だった事実にチクリと胸が痛む。
(鉄朗…怒ってるのかな)
孤爪が気づいているのだ。当事者の黒尾も当然幸子の様子がおかしい事に気づいているだろう。怒らせてしまった…かもしれない。
「幸子!」
ちょうど男子バレー部の部室辺りを通りがかった時、背後からよく知る声で名前を呼ばれた。
「鉄朗!?」
制服姿の黒尾がこっちに走り寄って来る。どうやら校舎から戻って来たらしい。
「帰ったんじゃなかったの?!」
「帰ったのは他の連中だ。俺は監督に提出する今日の会議の報告書作ってた」
その作り上げた報告書を職員室にある猫又の机まで届けに行っていたのだろう。
「もう帰るだろ?鞄取ってくっから待ってろ」
「わ、私…急いでるから……っ!?」
歩き出そうとして、すぐに腕を掴まれた。
「ちょい待ち」
黒尾の声のトーンが少し低い。
ようやく核心に迫れるというように、黒尾は思っていたであろう事を切り出してきた。
「なんかお前変だぞ」
「…そんなコトないよ」
「いや変だ。幸子が俺を待たねーなんて有り得ねえからな」
どれだけ自惚れているのかと言ってやりたい所だが…図星だ。黒尾は幸子以上に幸子を分かっている。
「ホラ、話してみ?」
「……」
言える訳ない。こんな、
「さっきの俺達見て嫉妬した?」
「――っ?!」
「図星だな」
心の中を見透かされたようで思わず振り返って黒尾を見れば、彼はいつもの食えない笑みを浮かべていて。幸子は苦しげに眉を潜めた。
「嫉妬…じゃないもん」
「それじゃあなんだよ?」
「っ、2人が並んでる姿を見て様になってるなって、そう感じてただけ」
「……は?」
片方の眉をあげた黒尾は、急に幸子の手を引っ張りズンズン歩き出した。
「ちょ、鉄朗…っ?!」
「お前やっぱり俺と来い」
そのまま部室へと連れて行く。
何となく居心地が悪かった幸子はいつも以上に時間をかけて部誌を書き、ゆっくりと着替え、わざと帰宅を遅らせた。
狙い通り孤爪から『先に帰る』という主旨のメールが届いたのに内心ホッとしながら携帯を鞄にしまって女子バレー部の部室を出た。
ホッとしながらも、メールを送信してきたのが黒尾ではなく孤爪だった事実にチクリと胸が痛む。
(鉄朗…怒ってるのかな)
孤爪が気づいているのだ。当事者の黒尾も当然幸子の様子がおかしい事に気づいているだろう。怒らせてしまった…かもしれない。
「幸子!」
ちょうど男子バレー部の部室辺りを通りがかった時、背後からよく知る声で名前を呼ばれた。
「鉄朗!?」
制服姿の黒尾がこっちに走り寄って来る。どうやら校舎から戻って来たらしい。
「帰ったんじゃなかったの?!」
「帰ったのは他の連中だ。俺は監督に提出する今日の会議の報告書作ってた」
その作り上げた報告書を職員室にある猫又の机まで届けに行っていたのだろう。
「もう帰るだろ?鞄取ってくっから待ってろ」
「わ、私…急いでるから……っ!?」
歩き出そうとして、すぐに腕を掴まれた。
「ちょい待ち」
黒尾の声のトーンが少し低い。
ようやく核心に迫れるというように、黒尾は思っていたであろう事を切り出してきた。
「なんかお前変だぞ」
「…そんなコトないよ」
「いや変だ。幸子が俺を待たねーなんて有り得ねえからな」
どれだけ自惚れているのかと言ってやりたい所だが…図星だ。黒尾は幸子以上に幸子を分かっている。
「ホラ、話してみ?」
「……」
言える訳ない。こんな、
「さっきの俺達見て嫉妬した?」
「――っ?!」
「図星だな」
心の中を見透かされたようで思わず振り返って黒尾を見れば、彼はいつもの食えない笑みを浮かべていて。幸子は苦しげに眉を潜めた。
「嫉妬…じゃないもん」
「それじゃあなんだよ?」
「っ、2人が並んでる姿を見て様になってるなって、そう感じてただけ」
「……は?」
片方の眉をあげた黒尾は、急に幸子の手を引っ張りズンズン歩き出した。
「ちょ、鉄朗…っ?!」
「お前やっぱり俺と来い」
そのまま部室へと連れて行く。