公認カップル
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「私意外と苦手なんだよねー。黒尾ってそういうの結構得意そうじゃん?」
「そりゃ百戦錬磨だからなー」
「ハハハ、なによソレ?!」
笑いあう2人。幸子は思わず部室棟の物影で見つからないよう身を縮めた。
女子バレー部の主将は長身でスラリとした人だ。
同じクラスになった事はないが、部室に居候させて貰っている幸子にも気さくに接してくれる。背の低い自分に比べ、長身の黒尾と並ぶとすごく様になっていた。
「っ…」
なんだか居たたまれなくなり幸子はそっと部室棟を離れようとしたが、離れるより先に幸子を見つけた黒尾に声をかけられてしまった。
「こんな所でなにしてんだー?」
「あ、ちょっと……」
もごもごと言い淀む幸子に女子バレー部主将はピンときたらしい。
「もしかして木梨さん、黒尾を迎えに来たんでしょ?」
「――っ?!!」
指摘され真っ赤になる幸子を見て「やっぱりねー」と彼女は笑った。
「ホント2人って仲良いよねー」
「まあな」
黒尾と幸子の仲を知る彼女は「それじゃ邪魔者は練習にでも行きますか」と言い残して去っていった。
本当に、主将だけあり同性の幸子も憧れてしまうような魅力的な人である。しかしそう思う程に幸子の心のモヤモヤは広がっていき――
「――で? ホントはどーなんだよ」
女子バレー部主将が立ち去ると、すぐに黒尾はニヤリとした笑みを浮かべて尋ねてきた。
「な、なにが?」
「寂しくて俺を迎えに来たんだろ?」
「…っ、違う。忘れ物を取りに来ただけだよ」
ふいとソッポを向きながら応えれば、それを照れ隠しだと確信している黒尾の笑みが更に深まったように感じた。
「着替えてくっから先行ってろ」
「……うん、そうするね」
「?!――‥おい!」
黒尾の顔を見ずに頷くと、彼が呼び止めるのも聞かずに駆け出した。
「そりゃ百戦錬磨だからなー」
「ハハハ、なによソレ?!」
笑いあう2人。幸子は思わず部室棟の物影で見つからないよう身を縮めた。
女子バレー部の主将は長身でスラリとした人だ。
同じクラスになった事はないが、部室に居候させて貰っている幸子にも気さくに接してくれる。背の低い自分に比べ、長身の黒尾と並ぶとすごく様になっていた。
「っ…」
なんだか居たたまれなくなり幸子はそっと部室棟を離れようとしたが、離れるより先に幸子を見つけた黒尾に声をかけられてしまった。
「こんな所でなにしてんだー?」
「あ、ちょっと……」
もごもごと言い淀む幸子に女子バレー部主将はピンときたらしい。
「もしかして木梨さん、黒尾を迎えに来たんでしょ?」
「――っ?!!」
指摘され真っ赤になる幸子を見て「やっぱりねー」と彼女は笑った。
「ホント2人って仲良いよねー」
「まあな」
黒尾と幸子の仲を知る彼女は「それじゃ邪魔者は練習にでも行きますか」と言い残して去っていった。
本当に、主将だけあり同性の幸子も憧れてしまうような魅力的な人である。しかしそう思う程に幸子の心のモヤモヤは広がっていき――
「――で? ホントはどーなんだよ」
女子バレー部主将が立ち去ると、すぐに黒尾はニヤリとした笑みを浮かべて尋ねてきた。
「な、なにが?」
「寂しくて俺を迎えに来たんだろ?」
「…っ、違う。忘れ物を取りに来ただけだよ」
ふいとソッポを向きながら応えれば、それを照れ隠しだと確信している黒尾の笑みが更に深まったように感じた。
「着替えてくっから先行ってろ」
「……うん、そうするね」
「?!――‥おい!」
黒尾の顔を見ずに頷くと、彼が呼び止めるのも聞かずに駆け出した。