見上げた先の景色
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「言われてみりゃ、ここんトコずっと家と学校の往復で寄り道らしい寄り道してねえよなー」
定期をタッチし改札を抜けながら黒尾がボヤく。先程弧爪に言われた言葉について思う所があったのだろう。
「バレー部のみんなとコンビニ寄るくらいだもんね。土日も大体部活だし」
「だよな」
と肩を竦めた黒尾がポケットに定期入れをしまいながら幸子を見た。
「最後に2人で出掛けたの何時だったっけか?」
「うーん、結構前だった気がする」
首を捻りながら答えれば、黒尾は急に立ち止まった。黒尾が歩みを止めた事で手を繋いでいた幸子の歩みも自然と止まる。
「…最近デートしてねえよな」
「部活と勉強両立させなきゃだもん。仕方ないよ」
「品行方正な高校生だな、俺達」
「ははっ、そうだねっ」
確かにデートらしいデート(屋外)はしていないが、だからと言って不満はなかった。
クラスも部活も一緒。学校帰りに互いの家にお邪魔するのは日常で、体も頻繁に重ねている。
幸子としては(おそらく黒尾も)幸せな毎日を送っているのに違いないから。
「――今から行くか」
「えっ…?!」
「デート。いつも真っ直ぐ帰ってんだ。たまには寄り道も悪くねえだろ?」
ニッと悪戯っぽい黒尾の笑みを目にして昂る感情。
「幸子は行きたい所あるか?」
ワクワクが止まらない。
「ある!えっとね、」
定期をタッチし改札を抜けながら黒尾がボヤく。先程弧爪に言われた言葉について思う所があったのだろう。
「バレー部のみんなとコンビニ寄るくらいだもんね。土日も大体部活だし」
「だよな」
と肩を竦めた黒尾がポケットに定期入れをしまいながら幸子を見た。
「最後に2人で出掛けたの何時だったっけか?」
「うーん、結構前だった気がする」
首を捻りながら答えれば、黒尾は急に立ち止まった。黒尾が歩みを止めた事で手を繋いでいた幸子の歩みも自然と止まる。
「…最近デートしてねえよな」
「部活と勉強両立させなきゃだもん。仕方ないよ」
「品行方正な高校生だな、俺達」
「ははっ、そうだねっ」
確かにデートらしいデート(屋外)はしていないが、だからと言って不満はなかった。
クラスも部活も一緒。学校帰りに互いの家にお邪魔するのは日常で、体も頻繁に重ねている。
幸子としては(おそらく黒尾も)幸せな毎日を送っているのに違いないから。
「――今から行くか」
「えっ…?!」
「デート。いつも真っ直ぐ帰ってんだ。たまには寄り道も悪くねえだろ?」
ニッと悪戯っぽい黒尾の笑みを目にして昂る感情。
「幸子は行きたい所あるか?」
ワクワクが止まらない。
「ある!えっとね、」