抱擁力
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「黒尾! 木梨!」
3年5組の教室目指して廊下を歩いていると、足早に近づいてきた夜久に声をかけられた。
「ウィーッス」
「夜久くん、おはよう!」
「のんきに挨拶してる場合じゃねえ。お前らクラスで話題になってるぞ」
話題?
「やっくんどんな内容なんだ?」
「黒尾と木梨が電車の中で抱きあってたって」
「??!!!」
「あー…やっぱ真実か」
幸子の反応を見て夜久は全てを悟ったらしい。一方の黒尾は冷静に夜久に尋ねる。
「誰が言ってたんだ?」
「鈴守が目撃したって。つーかさ、お前らが夫婦なのは周知の事実だけど場は弁(わきま)えろよな」
バレー部の母的存在である夜久は苦笑いしながらたしなめてくれる。
考えてみれば思いっきり登校時刻なのだ。
同じ電車に乗り合わせているクラスメイトがいても不思議はない(ちなみに鈴守はクラスメイトの男子である)迂闊すぎた!
「………帰る」
「今来たばかりだろ?!!」
「だって無理だよ!恥ずかしいもん!!」
「真実だからいいじゃねえか」
「真実だからこそ恥ずかしいのっ!」
確かに黒尾と幸子が付き合っているなんてクラス全員知ってるし、仲の良い友人に冷やかされるのなんて日常茶飯事だ。
いやしかし、それを踏まえてもハードルが高すぎる。
「ホラ、行くぞ」
「ちょ…鉄朗?! 離して」
「手なんて普段から繋いでんだろ。今更動揺すんな」
半ば強制的に連行される。
そんな2人の背後にクラスメイトでもある夜久が苦笑いを浮かべながら続く。
「やっ、鉄朗!ホントに待って…!!」
「待たねーよ」
断言した黒尾は何処か楽しげで。
「見せつけてやろーぜ」
その横顔を見て幸子は覚悟を決めるしかないと悟った。
3年5組の教室目指して廊下を歩いていると、足早に近づいてきた夜久に声をかけられた。
「ウィーッス」
「夜久くん、おはよう!」
「のんきに挨拶してる場合じゃねえ。お前らクラスで話題になってるぞ」
話題?
「やっくんどんな内容なんだ?」
「黒尾と木梨が電車の中で抱きあってたって」
「??!!!」
「あー…やっぱ真実か」
幸子の反応を見て夜久は全てを悟ったらしい。一方の黒尾は冷静に夜久に尋ねる。
「誰が言ってたんだ?」
「鈴守が目撃したって。つーかさ、お前らが夫婦なのは周知の事実だけど場は弁(わきま)えろよな」
バレー部の母的存在である夜久は苦笑いしながらたしなめてくれる。
考えてみれば思いっきり登校時刻なのだ。
同じ電車に乗り合わせているクラスメイトがいても不思議はない(ちなみに鈴守はクラスメイトの男子である)迂闊すぎた!
「………帰る」
「今来たばかりだろ?!!」
「だって無理だよ!恥ずかしいもん!!」
「真実だからいいじゃねえか」
「真実だからこそ恥ずかしいのっ!」
確かに黒尾と幸子が付き合っているなんてクラス全員知ってるし、仲の良い友人に冷やかされるのなんて日常茶飯事だ。
いやしかし、それを踏まえてもハードルが高すぎる。
「ホラ、行くぞ」
「ちょ…鉄朗?! 離して」
「手なんて普段から繋いでんだろ。今更動揺すんな」
半ば強制的に連行される。
そんな2人の背後にクラスメイトでもある夜久が苦笑いを浮かべながら続く。
「やっ、鉄朗!ホントに待って…!!」
「待たねーよ」
断言した黒尾は何処か楽しげで。
「見せつけてやろーぜ」
その横顔を見て幸子は覚悟を決めるしかないと悟った。