猫の牽制
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
賑やかな座席の合間を縫って空いている席に移動し、3人で昼食を摂った。
幸子は美味しそうなオムライスを味わいつつも大急ぎで平らげると席を立つ。
「先に行くね」
「遅れて来たのにもう行くの?」
「午後練の準備があるんだ」
澤村の問いかけに幸子は笑顔で応えた。
「仕事押しつけちまって悪ィな」
「押しつけられてないよ。ただの役割分担だもん。選手のサポートをするのは当然でしょ。これもマネージャーの仕事ですから」
と腰に手を充ておどけたように話す幸子の様子に、澤村は三年前の彼女との会話を思い出していた。
胸を張り選手をサポートするマネージャー業務が好きだと語っていた幸子。
「まさに縁の下の力持ちだな」
「さすが澤村くん。分かってるなぁ。…鉄朗、今のちゃんと聞いてた?」
「要するに俺達は幸子の馬鹿力に支えられてるって話だな」
「その解釈酷っ!!!」
黒尾と澤村が笑い、続けて照れたように幸子も笑った。
―――――‥‥
「つーか今更だけど、烏野(そっち)も3年全員残ったんだな」
「おお」
幸子が去った食堂。
盆に乗せた食器を片付けた黒尾が澤村に話しかける。
「音駒(そっち)は2日目に去年の優勝校と当たったんだろ?インターハイ予選。日向伝いに聞いた」
「ああ。ベスト8止まりだ」
「東京都のベスト8とかすげえな」
黒尾の表情が変わる。
「勝ち残んなきゃ意味無えよ」
「……―そうだな」
頷いた澤村もまた同じような顔を見せた。
全国に行けなかった。
あの時の悔しさを黒尾も澤村も忘れていない。
だから今ここにいる。雪辱を晴らし、全国への切符を手に入れる為に――
幸子は美味しそうなオムライスを味わいつつも大急ぎで平らげると席を立つ。
「先に行くね」
「遅れて来たのにもう行くの?」
「午後練の準備があるんだ」
澤村の問いかけに幸子は笑顔で応えた。
「仕事押しつけちまって悪ィな」
「押しつけられてないよ。ただの役割分担だもん。選手のサポートをするのは当然でしょ。これもマネージャーの仕事ですから」
と腰に手を充ておどけたように話す幸子の様子に、澤村は三年前の彼女との会話を思い出していた。
胸を張り選手をサポートするマネージャー業務が好きだと語っていた幸子。
「まさに縁の下の力持ちだな」
「さすが澤村くん。分かってるなぁ。…鉄朗、今のちゃんと聞いてた?」
「要するに俺達は幸子の馬鹿力に支えられてるって話だな」
「その解釈酷っ!!!」
黒尾と澤村が笑い、続けて照れたように幸子も笑った。
―――――‥‥
「つーか今更だけど、烏野(そっち)も3年全員残ったんだな」
「おお」
幸子が去った食堂。
盆に乗せた食器を片付けた黒尾が澤村に話しかける。
「音駒(そっち)は2日目に去年の優勝校と当たったんだろ?インターハイ予選。日向伝いに聞いた」
「ああ。ベスト8止まりだ」
「東京都のベスト8とかすげえな」
黒尾の表情が変わる。
「勝ち残んなきゃ意味無えよ」
「……―そうだな」
頷いた澤村もまた同じような顔を見せた。
全国に行けなかった。
あの時の悔しさを黒尾も澤村も忘れていない。
だから今ここにいる。雪辱を晴らし、全国への切符を手に入れる為に――