フクロウの加勢
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久しぶりに逢った木兎、赤葦とインターハイ予選の情報交換をしていて、気がつくと夕食の時間をかなりオーバーしてしまった。
「うがぁ、腹減った死ぬー!」
「落ち着け。食堂はまだ開いてる時間だ!!」
「うおおー、俺もう一秒も待てねーし!」
「話延ばしたの木兎さんなんですから食堂まで我慢して下さい」
赤葦がピシャリと言うと、木兎は拗ねたような顔をして黙った。
確かに同じ話を何度もしたり聞いたりの木兎は会話を延ばしてはいたが、それでも黒尾にとっては得るものの方が大きかった。
同じ東京の梟谷と情報交換出来るのは願ってもないチャンスだ。全て春高予選に向けての糧になるから。短い週末合宿の中でも、夏合宿までに成すべき課題をしっかりと持ち帰りたい。
「あーっ、アイツ!!!」
最初に気づいたのは先を歩く木兎だった。
憤慨したような声に何があったのかと目線を走らせた黒尾は、一瞬細い目を見開いた。
廊下で澤村と楽しそうに談笑しているのは――幸子?!
「なんでアイツが幸子ちゃんといるんだ!?」
黒尾が心の中で思った事を木兎が口に出した。
『あのさ、変な事聞くけど…何処かで逢った事あるかな?』
ゴールデンウィーク遠征最終日。
烏野との別れ際に澤村が幸子に話しかけた内容を思い出す。
あの光景を見るまでずっと忘れていたというのに。
今はあの時の澤村の表情さえ鮮明に浮かんでいる。
「アイツ……もしかして幸子ちゃんに言い寄ってんじゃねーか?!」
「いや、どう見てもただ世間話してるだけでしょ」
「文句言ってやる!」
「…恋人でもない木兎さんにそんな資格ないですよ」
「ヘイヘイヘーイ、抜け駆けすんなー!」
話も聞かずに標的に向けズンズン進む姿に赤葦は溜め息を吐いた。そして意味ありげにチラリと黒尾を見てから木兎に続く。
(なんの話してんだ…?)
おそらく赤葦の言う通り、あの立ち話に意味などないのだろう。
それでも黒尾は胸の奥がチリッと火種を起こすのを感じた。
「うがぁ、腹減った死ぬー!」
「落ち着け。食堂はまだ開いてる時間だ!!」
「うおおー、俺もう一秒も待てねーし!」
「話延ばしたの木兎さんなんですから食堂まで我慢して下さい」
赤葦がピシャリと言うと、木兎は拗ねたような顔をして黙った。
確かに同じ話を何度もしたり聞いたりの木兎は会話を延ばしてはいたが、それでも黒尾にとっては得るものの方が大きかった。
同じ東京の梟谷と情報交換出来るのは願ってもないチャンスだ。全て春高予選に向けての糧になるから。短い週末合宿の中でも、夏合宿までに成すべき課題をしっかりと持ち帰りたい。
「あーっ、アイツ!!!」
最初に気づいたのは先を歩く木兎だった。
憤慨したような声に何があったのかと目線を走らせた黒尾は、一瞬細い目を見開いた。
廊下で澤村と楽しそうに談笑しているのは――幸子?!
「なんでアイツが幸子ちゃんといるんだ!?」
黒尾が心の中で思った事を木兎が口に出した。
『あのさ、変な事聞くけど…何処かで逢った事あるかな?』
ゴールデンウィーク遠征最終日。
烏野との別れ際に澤村が幸子に話しかけた内容を思い出す。
あの光景を見るまでずっと忘れていたというのに。
今はあの時の澤村の表情さえ鮮明に浮かんでいる。
「アイツ……もしかして幸子ちゃんに言い寄ってんじゃねーか?!」
「いや、どう見てもただ世間話してるだけでしょ」
「文句言ってやる!」
「…恋人でもない木兎さんにそんな資格ないですよ」
「ヘイヘイヘーイ、抜け駆けすんなー!」
話も聞かずに標的に向けズンズン進む姿に赤葦は溜め息を吐いた。そして意味ありげにチラリと黒尾を見てから木兎に続く。
(なんの話してんだ…?)
おそらく赤葦の言う通り、あの立ち話に意味などないのだろう。
それでも黒尾は胸の奥がチリッと火種を起こすのを感じた。