#10 桜霜学園
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事件は突然起きた。
葛原沙月が発見された公園から数十キロ離れた別の公園。そこで発見された山口昌美もまた 桜霜学園の生徒だった。
現場に駆けつけた宜野座は顔をしかめる。
「二件目か」
「これが藤間幸三郎の犯行なら、六件目ですよ」
六合塚が冷静に言った。宜野座はクイと人差し指で眼鏡を上げた。
これではもう潜入捜査などと悠長な事を言っている場合ではない。一刻も早い鑑識ドローン導入による捜査が必要だ。
幸子は異常はなさそうだと話していたが、確実に事件は起こっている。しかもその手口は刑事である幸子の目を欺むく程に巧妙で。それでいて残忍。
(幸子…無事でいてくれ)
宜野座は空を見上げ、らしくないと思いつつも 潜入捜査に送り込んだ彼女の身をそっと案じた。
「みんな!」
桜霜学園の学生寮。被害者の一人 山口昌美の部屋を一係が捜査に来ると宜野座から連絡を受け、幸子は急ぎ駆けつけた。
彼女を視界に認めた宜野座は内心ホッとしつつも、幸子にかけたいと思う言葉を躊躇い、飲み込んだ。
「木梨…」
「おっ、幸子ちゃん。ひっさしぶりー」
それでもなんとか口を開いた宜野座に被る可愛らしい声。コミッサちゃんだ。
「っと、今は先生だったっけか。木梨センセ♪」
コミッサちゃんとは思えない軽いノリ。その正体は…
「……縢、悪ふざけはもういい。なにか情報は得られたのか?」
「ああ、得られましたよー。…笑えない新情報がね」
片手を腰に充てた宜野座が苛々を抑えながら言えば、ホロコスを解除した縢が続けた。
「更にもう2人、寮から消えた生徒がいるそうで…」
葛原沙月が発見された公園から数十キロ離れた別の公園。そこで発見された山口昌美もまた 桜霜学園の生徒だった。
現場に駆けつけた宜野座は顔をしかめる。
「二件目か」
「これが藤間幸三郎の犯行なら、六件目ですよ」
六合塚が冷静に言った。宜野座はクイと人差し指で眼鏡を上げた。
これではもう潜入捜査などと悠長な事を言っている場合ではない。一刻も早い鑑識ドローン導入による捜査が必要だ。
幸子は異常はなさそうだと話していたが、確実に事件は起こっている。しかもその手口は刑事である幸子の目を欺むく程に巧妙で。それでいて残忍。
(幸子…無事でいてくれ)
宜野座は空を見上げ、らしくないと思いつつも 潜入捜査に送り込んだ彼女の身をそっと案じた。
「みんな!」
桜霜学園の学生寮。被害者の一人 山口昌美の部屋を一係が捜査に来ると宜野座から連絡を受け、幸子は急ぎ駆けつけた。
彼女を視界に認めた宜野座は内心ホッとしつつも、幸子にかけたいと思う言葉を躊躇い、飲み込んだ。
「木梨…」
「おっ、幸子ちゃん。ひっさしぶりー」
それでもなんとか口を開いた宜野座に被る可愛らしい声。コミッサちゃんだ。
「っと、今は先生だったっけか。木梨センセ♪」
コミッサちゃんとは思えない軽いノリ。その正体は…
「……縢、悪ふざけはもういい。なにか情報は得られたのか?」
「ああ、得られましたよー。…笑えない新情報がね」
片手を腰に充てた宜野座が苛々を抑えながら言えば、ホロコスを解除した縢が続けた。
「更にもう2人、寮から消えた生徒がいるそうで…」