銃口を司る正義
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一係オフィスを抜け出した狡噛の向かった先は分析室ラボ。
「あらぁ、慎也くん。今日はもう非番のはずでしょ。なになに、もしかして私に会いに来てくれたの~?」
慌てた様子で現れた狡噛を椅子ごとクルリと振り返った唐之杜がのんびりした口調で迎えるが、余裕のない狡噛は彼女のジョークをあっさりとスルーして詰め寄る。
「公安局の見取図を見せて欲しい」
「ね~慎也くん。こんな面白味のない建物の見取図より……私の見取図を見てみない?」
「頼む。一刻の猶予もないんだ」
「………了解」
完全スルーの狡噛にムスッとしながらも、唐之杜は公安局の見取図をモニター画面に映し出してくれた。狡噛はそれを食い入るように見つめる。
「いたな、狡噛」
遅れること数分。宜野座の命を受けた佐々山がラボに現れる。
「光留くん、一体何があったの?」
「木梨が警備員にさらわれたんだとよ」
一連の情報を元に導き出した結論を唐之杜に告げる。
「なによそれ。幸子がさらわれたってどういう事?」
「よくわかんねー。とにかく狡噛王子様はさらわれた姫君を助けるのに奮闘中って訳だ」
「へー…」
と2人が狡噛に視線を向ける。
当の本人は2人の話題に全く関知せず、見取図を食い入るように見つめていた。
仮に犯人が警備員とするなら、サイコパススキャナーに引っ掛からないのも合点がいく。
警備員なら公安局内部のある程度のことなら熟知しているだろう。勿論、サイコパススキャナーの設置場所も。それを避けながら、何処か人目のつかない場所に幸子をさらう――難しいが不可能ではない。
(何処にいるんだ、幸子…)
焦燥が…徐々に狡噛を支配する。
「あらぁ、慎也くん。今日はもう非番のはずでしょ。なになに、もしかして私に会いに来てくれたの~?」
慌てた様子で現れた狡噛を椅子ごとクルリと振り返った唐之杜がのんびりした口調で迎えるが、余裕のない狡噛は彼女のジョークをあっさりとスルーして詰め寄る。
「公安局の見取図を見せて欲しい」
「ね~慎也くん。こんな面白味のない建物の見取図より……私の見取図を見てみない?」
「頼む。一刻の猶予もないんだ」
「………了解」
完全スルーの狡噛にムスッとしながらも、唐之杜は公安局の見取図をモニター画面に映し出してくれた。狡噛はそれを食い入るように見つめる。
「いたな、狡噛」
遅れること数分。宜野座の命を受けた佐々山がラボに現れる。
「光留くん、一体何があったの?」
「木梨が警備員にさらわれたんだとよ」
一連の情報を元に導き出した結論を唐之杜に告げる。
「なによそれ。幸子がさらわれたってどういう事?」
「よくわかんねー。とにかく狡噛王子様はさらわれた姫君を助けるのに奮闘中って訳だ」
「へー…」
と2人が狡噛に視線を向ける。
当の本人は2人の話題に全く関知せず、見取図を食い入るように見つめていた。
仮に犯人が警備員とするなら、サイコパススキャナーに引っ掛からないのも合点がいく。
警備員なら公安局内部のある程度のことなら熟知しているだろう。勿論、サイコパススキャナーの設置場所も。それを避けながら、何処か人目のつかない場所に幸子をさらう――難しいが不可能ではない。
(何処にいるんだ、幸子…)
焦燥が…徐々に狡噛を支配する。