#02 公安局刑事課一係
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幸子は薄暗い場所に立っていた。
「ここは…!?」
自分が何処にいるのか、皆目見当もつかない。
不安げにキョロキョロと辺りを見回していると、白い影が側に降りた。
「慎也…!?」
それは狡噛だった。近寄ろうとするが 幸子の足は鉛のように重く、その場から動く事が出来なかった。
「慎也!」
呼んでみるが狡噛に気づく気配はない。茫然としたようにただ一点を見つめるのみだ。
狡噛の対面に影が降りた。
それは、配属になったばかりの新任監視官。
「やっ…」
幸子は首を横に振りながら小さく呟いた。
新任監視官のドミネーターが標的に向けられる。標的は――狡噛。
「やめて…お願い…」
銃口は確実に狡噛を捉えている。そして――‥
「慎也ぁっ!!」
頭に響いた己の声で、幸子はハッと目を覚ました。
(私、いつの間にか寝ちゃったんだ…)
声を本当にあげたのか、はたまた夢の中で叫んだだけだったのか。どちらにせよ嫌な夢を見たものだ。
(えっと…パラライザーで撃たれた慎也に付き添って…それで……、っ!?)
突っ伏したシーツからバッと顔を上げると、覚醒していた狡噛と目があった。
「慎也…っ!目が覚めたんだね、良かった…」
「……」
喋れない代わりに、狡噛は薄い笑みを見せた。
その優しいまなざしに吸い寄せられるように、幸子は狡噛の喉元にそっと額をつけた。
そのまま数分間、狡噛の温もりを感じる。それから上体を起こして元気な笑顔を見せた。
「今日一日安静にしてれば大丈夫だって。志恩さんが言ってたよ。やっぱり慎也ってタフだよね」
狡噛は「当たり前だ」とでも言いたげな涼しい目線を幸子に送った。言葉はなくともいつものやりとりが幸子を徐々に安心させていく。
「喉渇かない?飲み物買って来るよ」
狡噛が微かに頷いたのを見て 幸子は医務室を出た。
「あらぁ。バカップルの彼女さん、おはよう。朝からお熱い事で。結構結構」
飲み物を買いに行く途中。
分析室ラボに立ち寄った幸子を迎えたのは唐之杜志恩の冷やかしだった。
「っ…!み、見てたの…!?」
「バッチリね」
「…目もあてられない」
真っ赤になって問いただせば、唐之杜と、同じく分析室に居合わせた六合塚はあっさりと肯定した。
「まあ 私としては、純な幸子が動けない慎也くんに一生懸命奉仕してるシーンも見てみた――」
「志恩、調子にのりすぎ」
悪のりする唐之杜を六合塚が戒めるようにバッサリと切り捨てた。
普段の冗談なら笑って聞き流せるのだが、こと狡噛が絡んでくると話は別だ。
幸子が羞恥のまま分析室を後にしたのは言うまでもない。
「ここは…!?」
自分が何処にいるのか、皆目見当もつかない。
不安げにキョロキョロと辺りを見回していると、白い影が側に降りた。
「慎也…!?」
それは狡噛だった。近寄ろうとするが 幸子の足は鉛のように重く、その場から動く事が出来なかった。
「慎也!」
呼んでみるが狡噛に気づく気配はない。茫然としたようにただ一点を見つめるのみだ。
狡噛の対面に影が降りた。
それは、配属になったばかりの新任監視官。
「やっ…」
幸子は首を横に振りながら小さく呟いた。
新任監視官のドミネーターが標的に向けられる。標的は――狡噛。
「やめて…お願い…」
銃口は確実に狡噛を捉えている。そして――‥
「慎也ぁっ!!」
頭に響いた己の声で、幸子はハッと目を覚ました。
(私、いつの間にか寝ちゃったんだ…)
声を本当にあげたのか、はたまた夢の中で叫んだだけだったのか。どちらにせよ嫌な夢を見たものだ。
(えっと…パラライザーで撃たれた慎也に付き添って…それで……、っ!?)
突っ伏したシーツからバッと顔を上げると、覚醒していた狡噛と目があった。
「慎也…っ!目が覚めたんだね、良かった…」
「……」
喋れない代わりに、狡噛は薄い笑みを見せた。
その優しいまなざしに吸い寄せられるように、幸子は狡噛の喉元にそっと額をつけた。
そのまま数分間、狡噛の温もりを感じる。それから上体を起こして元気な笑顔を見せた。
「今日一日安静にしてれば大丈夫だって。志恩さんが言ってたよ。やっぱり慎也ってタフだよね」
狡噛は「当たり前だ」とでも言いたげな涼しい目線を幸子に送った。言葉はなくともいつものやりとりが幸子を徐々に安心させていく。
「喉渇かない?飲み物買って来るよ」
狡噛が微かに頷いたのを見て 幸子は医務室を出た。
「あらぁ。バカップルの彼女さん、おはよう。朝からお熱い事で。結構結構」
飲み物を買いに行く途中。
分析室ラボに立ち寄った幸子を迎えたのは唐之杜志恩の冷やかしだった。
「っ…!み、見てたの…!?」
「バッチリね」
「…目もあてられない」
真っ赤になって問いただせば、唐之杜と、同じく分析室に居合わせた六合塚はあっさりと肯定した。
「まあ 私としては、純な幸子が動けない慎也くんに一生懸命奉仕してるシーンも見てみた――」
「志恩、調子にのりすぎ」
悪のりする唐之杜を六合塚が戒めるようにバッサリと切り捨てた。
普段の冗談なら笑って聞き流せるのだが、こと狡噛が絡んでくると話は別だ。
幸子が羞恥のまま分析室を後にしたのは言うまでもない。