銃口を司る正義
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「どったの狡噛……ギノ先生も。2人してこえー顔しちまって」
頭をぽりぽりとかきながら入って来た執行官の佐々山は、監視官デスク付近に立ち尽くす監視官2人の異様な空気にハテナ顔で近づいて来た。
そんな佐々山を見た宜野座の顔が先程までとは別の意味で険しくなる。
「佐々山!何処へ行っていた!?」
「んなカリカリすんなよ、ギノ先生。ちょっと息抜きしてきただけだって」
「どうせサボっていたのだろう!?」
「まあまあ、堅いこと言いっこなし。それより…なんかあったの?」
「お前には関係ない。早く仕事に戻ってサボっていた分を取り戻せ」
「へいへい、分かりましたよーだ」
「待て、ギノ。…佐々山」
説教の末、佐々山を追っ払おうとした宜野座を制し、狡噛は拗ねて唇を尖らせる佐々山に口を開いた。
「木梨を見なかったか?」
「木梨?…何時間か前に帰ったじゃねーか」
「……帰っていない」
「はあ?」
意味が分からず佐々山は頭上に?を浮かべた。
「なに?幸子ちゃんにデートでもすっぽかされちまったの~?」
「……」
「お、おい…冗談なんだからなんか返せよ」
慌てて突っ込む佐々山だが、俯く狡噛があまりにも真剣な表情をしているのに気づき眉を潜めた。
「……木梨に何かあったのか?」
「行方不明になった」
「行方不明って……数時間姿が見えねーだけだろ?どれだけ木梨に過保護なんだよ、お前らは」
腰に手を充て呆れたように言ってやるが反応はない。言い返してこない狡噛と宜野座に調子が狂う。なんだか2人共思い詰めている様子だ。
「あれじゃねーの。あいつと一緒にいるんじゃね?」
「あいつ…?!」
顔を上げた狡噛が怪訝そうに佐々山を見る。
「誰の事だ、佐々山!」
「だーっ、んな肩掴んで揺するなよ狡噛。ヤローにすがられても嬉しかねーよ」
「す、すまない…」
狡噛がパッと肩を離す。佐々山は肩口をパンパンと払ってから続けた。
「名前は知らねー」
「なに!?」
「そう急き込むなって。名前は知らねーが面なら覚えてるぜ。あの警備員のな」
「警備員…!?」
先に反応したのは狡噛ではなく宜野座。
「あの警備員か?色黒で背の高い……」
「そうそう、感じの悪いヤツ!」
どうやら2人の中で警備員の姿は一致したらしい。取り残された狡噛は眉を潜めた。
「どの警備員だ?」
「公安局の警備員だ。狡噛、お前も面識がある」
宜野座に指摘されて狡噛は言葉を失った。己と面識のある警備員と言ったら一人しか浮かばない。
「まさか……!? しかしあの人は…」
「狡噛、お前にとってあの警備員がどんな印象なのか知らないが、俺はあいつならやりそう…という考えに到る」
「まあ 話は見えねーが、あの警備員が木梨を特別な目で見ていたことは確かだな」
「!!?」
なんという事だろう。
だとしたら――‥
「狡噛?」
出入り扉に歩き出そうとした狡噛の背に宜野座が呼びかける。狡噛は足を止め、低い声で言う。
「ギノ、お前はまだ勤務中だ。この件は俺に任せろ」
「お、おい…狡噛!」
言うが早いか狡噛は勢いよくドアを開けて廊下に飛び出していった。
「佐々山!監視官権限で狡噛監視官への同行を命じる!」
「んだよ、突然…!?」
「早く追いかけろ!」
「っち、分かったよ!」
佐々山は理解できないままに応えると、狡噛を追ってオフィスを出た。
頭をぽりぽりとかきながら入って来た執行官の佐々山は、監視官デスク付近に立ち尽くす監視官2人の異様な空気にハテナ顔で近づいて来た。
そんな佐々山を見た宜野座の顔が先程までとは別の意味で険しくなる。
「佐々山!何処へ行っていた!?」
「んなカリカリすんなよ、ギノ先生。ちょっと息抜きしてきただけだって」
「どうせサボっていたのだろう!?」
「まあまあ、堅いこと言いっこなし。それより…なんかあったの?」
「お前には関係ない。早く仕事に戻ってサボっていた分を取り戻せ」
「へいへい、分かりましたよーだ」
「待て、ギノ。…佐々山」
説教の末、佐々山を追っ払おうとした宜野座を制し、狡噛は拗ねて唇を尖らせる佐々山に口を開いた。
「木梨を見なかったか?」
「木梨?…何時間か前に帰ったじゃねーか」
「……帰っていない」
「はあ?」
意味が分からず佐々山は頭上に?を浮かべた。
「なに?幸子ちゃんにデートでもすっぽかされちまったの~?」
「……」
「お、おい…冗談なんだからなんか返せよ」
慌てて突っ込む佐々山だが、俯く狡噛があまりにも真剣な表情をしているのに気づき眉を潜めた。
「……木梨に何かあったのか?」
「行方不明になった」
「行方不明って……数時間姿が見えねーだけだろ?どれだけ木梨に過保護なんだよ、お前らは」
腰に手を充て呆れたように言ってやるが反応はない。言い返してこない狡噛と宜野座に調子が狂う。なんだか2人共思い詰めている様子だ。
「あれじゃねーの。あいつと一緒にいるんじゃね?」
「あいつ…?!」
顔を上げた狡噛が怪訝そうに佐々山を見る。
「誰の事だ、佐々山!」
「だーっ、んな肩掴んで揺するなよ狡噛。ヤローにすがられても嬉しかねーよ」
「す、すまない…」
狡噛がパッと肩を離す。佐々山は肩口をパンパンと払ってから続けた。
「名前は知らねー」
「なに!?」
「そう急き込むなって。名前は知らねーが面なら覚えてるぜ。あの警備員のな」
「警備員…!?」
先に反応したのは狡噛ではなく宜野座。
「あの警備員か?色黒で背の高い……」
「そうそう、感じの悪いヤツ!」
どうやら2人の中で警備員の姿は一致したらしい。取り残された狡噛は眉を潜めた。
「どの警備員だ?」
「公安局の警備員だ。狡噛、お前も面識がある」
宜野座に指摘されて狡噛は言葉を失った。己と面識のある警備員と言ったら一人しか浮かばない。
「まさか……!? しかしあの人は…」
「狡噛、お前にとってあの警備員がどんな印象なのか知らないが、俺はあいつならやりそう…という考えに到る」
「まあ 話は見えねーが、あの警備員が木梨を特別な目で見ていたことは確かだな」
「!!?」
なんという事だろう。
だとしたら――‥
「狡噛?」
出入り扉に歩き出そうとした狡噛の背に宜野座が呼びかける。狡噛は足を止め、低い声で言う。
「ギノ、お前はまだ勤務中だ。この件は俺に任せろ」
「お、おい…狡噛!」
言うが早いか狡噛は勢いよくドアを開けて廊下に飛び出していった。
「佐々山!監視官権限で狡噛監視官への同行を命じる!」
「んだよ、突然…!?」
「早く追いかけろ!」
「っち、分かったよ!」
佐々山は理解できないままに応えると、狡噛を追ってオフィスを出た。