銃口を司る正義
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「狡噛!」
名前を呼ばれ 始めたばかりの会話が中断した。
「ギノ…!」
「ああ、宜野座監視官ですね。なんだかご立腹みたいだ」
警備員は宜野座を認めると事務的な口調で言い、ズカズカとこちらに向かって歩いてくる彼に冷笑した。
…確かに宜野座はなにか怒っているように見えるが。警備員の冷めた態度は 狡噛が初めて見る警備員のそれだった。
「では狡噛監視官、失礼します」
「あ、ああ…」
警備員は狡噛に一礼すると爽やかな笑顔を残し、宜野座と別方向の廊下へと去っていった。
入れ替わりに近づいてきた宜野座は険しい顔で開口一番言った。
「あいつと何を話していた?」
「何でもない世間話だ。それよりどうした?そんなに険しい顔をして」
「いや…」
と宜野座は一度狡噛から視線を外して眼鏡を上げ、警備員が去った廊下を忌々しげに見た。
「不愉快な奴だ」
「そうか?礼儀正しい人だと思うが」
「どこが…!」
と吐き捨てた宜野座を宥めようとしたが、狡噛はすぐに心配事を思い出す。
「なあ、ギノ。幸子を見なかったか?食堂で落ち合う予定だったが何処にもいないんだ」
「いない…?」
「…なぜだか嫌な予感がする」
「…!?」
狡噛が苦しげな表情でスーツから覗く真っ白なシャツを握る。
ふと――宜野座は幸子の話を思い出した。
「まさか…本当に…?」
「どうしたギノ?」
「狡噛 オフィスは見たのか?」
「いや、まだだが」
「現れないお前に痺れを切らせて戻ったのかもしれない。すぐに――」
と走りだそうとした宜野座の肩を狡噛が掴んだ。
「ギノ…お前、様子が変だぞ」
「……」
「何か知っているのか?」
「っ…!」
話せば幸子との約束を破ることになるが、そんな悠長なことを言っている場合ではない。
「…ああ、知っている。一刻の猶予もないかもしれない。手短に話そう」
名前を呼ばれ 始めたばかりの会話が中断した。
「ギノ…!」
「ああ、宜野座監視官ですね。なんだかご立腹みたいだ」
警備員は宜野座を認めると事務的な口調で言い、ズカズカとこちらに向かって歩いてくる彼に冷笑した。
…確かに宜野座はなにか怒っているように見えるが。警備員の冷めた態度は 狡噛が初めて見る警備員のそれだった。
「では狡噛監視官、失礼します」
「あ、ああ…」
警備員は狡噛に一礼すると爽やかな笑顔を残し、宜野座と別方向の廊下へと去っていった。
入れ替わりに近づいてきた宜野座は険しい顔で開口一番言った。
「あいつと何を話していた?」
「何でもない世間話だ。それよりどうした?そんなに険しい顔をして」
「いや…」
と宜野座は一度狡噛から視線を外して眼鏡を上げ、警備員が去った廊下を忌々しげに見た。
「不愉快な奴だ」
「そうか?礼儀正しい人だと思うが」
「どこが…!」
と吐き捨てた宜野座を宥めようとしたが、狡噛はすぐに心配事を思い出す。
「なあ、ギノ。幸子を見なかったか?食堂で落ち合う予定だったが何処にもいないんだ」
「いない…?」
「…なぜだか嫌な予感がする」
「…!?」
狡噛が苦しげな表情でスーツから覗く真っ白なシャツを握る。
ふと――宜野座は幸子の話を思い出した。
「まさか…本当に…?」
「どうしたギノ?」
「狡噛 オフィスは見たのか?」
「いや、まだだが」
「現れないお前に痺れを切らせて戻ったのかもしれない。すぐに――」
と走りだそうとした宜野座の肩を狡噛が掴んだ。
「ギノ…お前、様子が変だぞ」
「……」
「何か知っているのか?」
「っ…!」
話せば幸子との約束を破ることになるが、そんな悠長なことを言っている場合ではない。
「…ああ、知っている。一刻の猶予もないかもしれない。手短に話そう」