銃口を司る正義
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
研究室から受け取った資料を眺めながら廊下を歩いていた宜野座は、ふと気づて足を止めた。
「しまった…!」
手に持つ資料を見て顔をしかめた。
やってしまった…。資料に没頭するあまり、狡噛が仕上げた報告書を研究室に置き去りにしてきてしまったのだ。
取りに戻るしかないという至極当然の結論に至り、踵を返す宜野座にかけられた声。
「何かお探しですか? 宜野座監視官」
「…?!」
声に振り向くと見知らぬ男が立っていた。着ている制服で彼が公安局に常駐する警備員だと解る。
「見つからないと思いますよ」
宜野座が口を開く前に警備員が唐突に言い放った。
「探せるはずがない」
言い切った警備員に不快感を露にし キッと睨み付ければ、彼の吸い込まれそうな暗黒の瞳は真正面から宜野座を捉えていた。
「あなたに言われなくとも直ぐに見つかります」
「どうでしょうね」
「っ!?」
なぜ通りすがりの面識のない人間にそこまで言われないといけないのか。眼鏡をくいっと上げた宜野座は、渦巻く苛々を辛抱強く抑えつけた。
なぜだか知らないが、目の前の男は己を挑発しようとしている。
策に乗ってペースを崩しては相手の思うつぼ。ならばここは話を切り上げるのが最良だ。
「悪いが勤務中でね。あなたに構っている暇はない。失礼します」
ぴしゃりと言い放ち宜野座は足早に研究室へ戻った。
案の定報告書は研究室に置き忘れられていた。
探し物はあっさり見つかったではないか。あの男…何が見つからない、だ。
刑事課オフィスへ急ぎながら気持ちを切り替えようとした宜野座は、またも警備員に出会してしまった。
今度は狡噛と何やら話している。しかし己に絡んできた時と雰囲気が決定的に違う。
2人共笑顔なのだ。その事実がまた宜野座を苛々させた。
「狡噛!」
八つ当たりのような声の抑揚になっていなかったか、狡噛の名を呼びながら宜野座は思った。
「しまった…!」
手に持つ資料を見て顔をしかめた。
やってしまった…。資料に没頭するあまり、狡噛が仕上げた報告書を研究室に置き去りにしてきてしまったのだ。
取りに戻るしかないという至極当然の結論に至り、踵を返す宜野座にかけられた声。
「何かお探しですか? 宜野座監視官」
「…?!」
声に振り向くと見知らぬ男が立っていた。着ている制服で彼が公安局に常駐する警備員だと解る。
「見つからないと思いますよ」
宜野座が口を開く前に警備員が唐突に言い放った。
「探せるはずがない」
言い切った警備員に不快感を露にし キッと睨み付ければ、彼の吸い込まれそうな暗黒の瞳は真正面から宜野座を捉えていた。
「あなたに言われなくとも直ぐに見つかります」
「どうでしょうね」
「っ!?」
なぜ通りすがりの面識のない人間にそこまで言われないといけないのか。眼鏡をくいっと上げた宜野座は、渦巻く苛々を辛抱強く抑えつけた。
なぜだか知らないが、目の前の男は己を挑発しようとしている。
策に乗ってペースを崩しては相手の思うつぼ。ならばここは話を切り上げるのが最良だ。
「悪いが勤務中でね。あなたに構っている暇はない。失礼します」
ぴしゃりと言い放ち宜野座は足早に研究室へ戻った。
案の定報告書は研究室に置き忘れられていた。
探し物はあっさり見つかったではないか。あの男…何が見つからない、だ。
刑事課オフィスへ急ぎながら気持ちを切り替えようとした宜野座は、またも警備員に出会してしまった。
今度は狡噛と何やら話している。しかし己に絡んできた時と雰囲気が決定的に違う。
2人共笑顔なのだ。その事実がまた宜野座を苛々させた。
「狡噛!」
八つ当たりのような声の抑揚になっていなかったか、狡噛の名を呼びながら宜野座は思った。