銃口を司る正義
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数日後、夜。
「幸子…大丈夫か?」
「う、うん……だいじょーぶ」
「…な、ようには見えないな」
背に腕を回して支えるように付き添い歩いている狡噛は、真っ赤な顔をした幸子に苦笑した。
勤務を終えた2人は征陸の部屋で酒をご馳走になり、その帰り道である。
「本当に大丈夫だよ。元々顔に出やすいだけで……一杯しか飲んでないし」
「その一杯が慣れないお前にとっては命取りなんだ」
たしなめる言葉だが口調は優しい。
そうして歩いていると、小さな自然公園の横を通りかかった。狡噛はベンチに幸子を座らせると、公園の隅にある自販機を指した。
「水を買ってくる。幸子はここで待ってろ」
「うん、ありがとう慎也」
狡噛の背中を見送り、幸子は空を見上げた。
「きれい…」
澄んだ空に散りばめられた星が美しい。
幸子は目を閉じた。夜風が優しく髪を揺らす。とても穏やかな時間だ。
ガサッ
「!!?」
ふいに近くで草の擦れるような音が聞こえ、反射的に幸子は目を開けた。
誰か――いる?!!
最近 公安局で感じるような視線を感じた気がして、幸子はキョロキョロと忙しなく辺りを見回した。
「どうした?」
「っ!?」
声をかけられバッと振り返ると――ペットボトルを手にした狡噛が心配そうに立っていた。
「っ、慎也…!!」
ヒールが片方脱げるのも構わずベンチから立ち上がり、狡噛の胸に飛び込む。
「幸子?」
「っ…」
狡噛は戸惑いながらも幸子を温かい腕で包んだ。
「大丈夫だ」
と幸子の背中をさする。
最初は酔いのせいかと思った。
しかし彼女の体は小刻みに震えていて。
「俺が傍にいる」
強く抱きしめながら言い聞かせると、安心したのか徐々に幸子の震えが収まっていった。
「――突然ごめんね。私、やっぱり酔ってるみたい」
そう言いながら顔をあげた幸子の笑顔は……彼女には不似合いな作り笑いだった。
「幸子…大丈夫か?」
「う、うん……だいじょーぶ」
「…な、ようには見えないな」
背に腕を回して支えるように付き添い歩いている狡噛は、真っ赤な顔をした幸子に苦笑した。
勤務を終えた2人は征陸の部屋で酒をご馳走になり、その帰り道である。
「本当に大丈夫だよ。元々顔に出やすいだけで……一杯しか飲んでないし」
「その一杯が慣れないお前にとっては命取りなんだ」
たしなめる言葉だが口調は優しい。
そうして歩いていると、小さな自然公園の横を通りかかった。狡噛はベンチに幸子を座らせると、公園の隅にある自販機を指した。
「水を買ってくる。幸子はここで待ってろ」
「うん、ありがとう慎也」
狡噛の背中を見送り、幸子は空を見上げた。
「きれい…」
澄んだ空に散りばめられた星が美しい。
幸子は目を閉じた。夜風が優しく髪を揺らす。とても穏やかな時間だ。
ガサッ
「!!?」
ふいに近くで草の擦れるような音が聞こえ、反射的に幸子は目を開けた。
誰か――いる?!!
最近 公安局で感じるような視線を感じた気がして、幸子はキョロキョロと忙しなく辺りを見回した。
「どうした?」
「っ!?」
声をかけられバッと振り返ると――ペットボトルを手にした狡噛が心配そうに立っていた。
「っ、慎也…!!」
ヒールが片方脱げるのも構わずベンチから立ち上がり、狡噛の胸に飛び込む。
「幸子?」
「っ…」
狡噛は戸惑いながらも幸子を温かい腕で包んだ。
「大丈夫だ」
と幸子の背中をさする。
最初は酔いのせいかと思った。
しかし彼女の体は小刻みに震えていて。
「俺が傍にいる」
強く抱きしめながら言い聞かせると、安心したのか徐々に幸子の震えが収まっていった。
「――突然ごめんね。私、やっぱり酔ってるみたい」
そう言いながら顔をあげた幸子の笑顔は……彼女には不似合いな作り笑いだった。