銃口を司る正義
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その日の勤務明け。
「……ごめんなさい」
歩調を合わせてくれながら隣を歩く狡噛に謝罪すると、彼は怪訝そうに眉を潜めた。
「なんで謝る?」
「璃彩ちゃんにバレちゃったの。私達の関係」
答えれば、なぜか狡噛はホッとしたような表情を覗かせた。
「慎也…?」
「急に謝るな。フラれるのかと思った」
まさか…と笑いつつ、自分の何気ない一言に狡噛がそんな反応を示してくれた事が不謹慎だが嬉しい。
「でも、ごめんね。秘密にしておこうって約束したのに」
「構わないさ。幸子からばらした訳じゃないんだろ?」
「うん。今日廊下でバッタリ逢って……突然指摘されたんだ」
浮かれていた(らしい)自分の態度から、青柳がそれを察した事は黙っておく。
「青柳は勘がいいからな。何か感じるものがあったんだろ。だとしたら、これは俺達2人の責任だ」
「ん、うん…」
少しの罪悪感を感じたり。
「しかし青柳が察したとなると……そろそろ打ち明けた方がいいかもな」
「…やっぱりそうだよね」
狡噛は主語を言わなかったが、幸子はそれが誰を指すのかすぐに判った。
「伸元…どう思うかな?」
自分の友人と幼馴染みが付き合っているのだと知ったら、宜野座はどんな顔をするだろうか。何を思うだろう。
人の深い場所まで細やかに気遣える幸子の幼馴染みは、反面生真面目で融通が利かない面もある。
任期一年目の監視官同士が色恋など早すぎると叱られてしまうだろうか。…応援してくれたら嬉しい。
「さあな。ギノがどう思うか…さっぱり想像できない」
「伸元、結構繊細だから」
「ギノをフォロー出来る人にも打ち明けておいた方がいいかもしれないな」
宜野座をフォロー出来る人となると随分限られてくる。
「帝塚監視官、とか?」
「いや、もっとギノの内面を理解している人がいい。ギノ自身が心を許しているような」
「ダイム?」
言えば狡噛は愉快そうに笑った。
…冗談はさておき、宜野座が心を許している人で浮かぶのは一人しかいない。
「智己おじさん」
「…しかいないだろうな。ギノとの関係は良好とはいえないが」
「でも心を許してるって意味では適任かも。なんだかんだ言って伸元、智己おじさんの事好きだから」
それは宜野座の言葉や態度の端々から伝わる。
ただ、育ってきた環境や置かれた立場が彼を素直にさせないだけだ。
「俺も知った方だと自負していたが、幸子は本当によくギノを理解してるんだな」
「幼馴染みだからね。付き合い長いもん」
言えば狡噛は複雑そうに苦笑を浮かべた。
「なんだか妬けるよな」
「……ごめんなさい」
歩調を合わせてくれながら隣を歩く狡噛に謝罪すると、彼は怪訝そうに眉を潜めた。
「なんで謝る?」
「璃彩ちゃんにバレちゃったの。私達の関係」
答えれば、なぜか狡噛はホッとしたような表情を覗かせた。
「慎也…?」
「急に謝るな。フラれるのかと思った」
まさか…と笑いつつ、自分の何気ない一言に狡噛がそんな反応を示してくれた事が不謹慎だが嬉しい。
「でも、ごめんね。秘密にしておこうって約束したのに」
「構わないさ。幸子からばらした訳じゃないんだろ?」
「うん。今日廊下でバッタリ逢って……突然指摘されたんだ」
浮かれていた(らしい)自分の態度から、青柳がそれを察した事は黙っておく。
「青柳は勘がいいからな。何か感じるものがあったんだろ。だとしたら、これは俺達2人の責任だ」
「ん、うん…」
少しの罪悪感を感じたり。
「しかし青柳が察したとなると……そろそろ打ち明けた方がいいかもな」
「…やっぱりそうだよね」
狡噛は主語を言わなかったが、幸子はそれが誰を指すのかすぐに判った。
「伸元…どう思うかな?」
自分の友人と幼馴染みが付き合っているのだと知ったら、宜野座はどんな顔をするだろうか。何を思うだろう。
人の深い場所まで細やかに気遣える幸子の幼馴染みは、反面生真面目で融通が利かない面もある。
任期一年目の監視官同士が色恋など早すぎると叱られてしまうだろうか。…応援してくれたら嬉しい。
「さあな。ギノがどう思うか…さっぱり想像できない」
「伸元、結構繊細だから」
「ギノをフォロー出来る人にも打ち明けておいた方がいいかもしれないな」
宜野座をフォロー出来る人となると随分限られてくる。
「帝塚監視官、とか?」
「いや、もっとギノの内面を理解している人がいい。ギノ自身が心を許しているような」
「ダイム?」
言えば狡噛は愉快そうに笑った。
…冗談はさておき、宜野座が心を許している人で浮かぶのは一人しかいない。
「智己おじさん」
「…しかいないだろうな。ギノとの関係は良好とはいえないが」
「でも心を許してるって意味では適任かも。なんだかんだ言って伸元、智己おじさんの事好きだから」
それは宜野座の言葉や態度の端々から伝わる。
ただ、育ってきた環境や置かれた立場が彼を素直にさせないだけだ。
「俺も知った方だと自負していたが、幸子は本当によくギノを理解してるんだな」
「幼馴染みだからね。付き合い長いもん」
言えば狡噛は複雑そうに苦笑を浮かべた。
「なんだか妬けるよな」