銃口を司る正義
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頭がじんじんと痺れるこの感覚――前にも体感した。
狡噛は一体何を言っているのだろう。
穏やかな声で。優しいまなざしで。
「お前が好きなんだ、木梨」
「っ、あ…」
再度狡噛が告げた愛に幸子は小さな声を上げるに留まった。
しかし追いつかない思考とは逆に、鼓動が早鐘を打ち胸がぎゅっと締め付けられる。
大きく開いたままの目がじわりと潤んだ。それを見て狡噛は ふ…と小さく笑みを洩らした。
「木梨の気持ちを聞かせて欲しい」
「っ、わ、わた…し…」
口にしていいの…?
私の、気持ちを――。
「私も、狡噛くんが……好き」
狡噛はその言葉を満足そうに、しかし何処か照れた様子で聞いていた。
「俺達もう、かなり前から同じ気持ちでいたのかもな」
「そうだね」
2人はどちらからともなく見交わして微笑みあう。
「なあ、木梨」
「ん?」
「抱きしめてもいいか?」
どくん、と心臓が跳ねる。
熱くなる頬を感じながら小さく縦に頷くと、狡噛が一歩距離を詰めてきた。
大きな手が幸子へと伸び、その背に回ったかと思えば優しい力で抱き寄せられた。
反動で幸子の顔は狡噛の胸に埋まる。
意外と筋肉質な狡噛の腕は隙間ないよう強く、温かく、幸子を抱擁した。
(私、今……狡噛くんに抱きしめられてるんだ)
実感すると恥ずかしさでどうにかなってしまいそうだった。
(でも――‥)
温かいこの場所は、なんと心地好いのだろう。
「木梨、お前を誰にも渡したくない」
頭上から降る狡噛の少し掠れた声音が、幸子の体を優しく包み込んだ。
「勤務中だったな」
そう言って名残惜しそうに抱擁を解いた狡噛は照れたような笑みを見せた。
「頼むからそんな顔しないでくれ。離せなくなる」
「あ、ご…ごめんなさい…っ」
もっとこうしていたかったな――そんな気持ちが表情にも出てしまっていたようだ。…恥ずかしい。
そうしてあたふたと数歩距離を取った幸子を可愛いと感じる。
もっと一緒にいたい、とも。
「木梨、今日の勤務形態は?」
「日勤だよ」
「俺も日勤だ。どうだ。勤務が終わったら夕飯でも食いに行くか?」
「…っ、うん…っ」
幸せな笑顔で頷く幸子と同じくらい幸せな笑顔で狡噛も頷いた。
狡噛は一体何を言っているのだろう。
穏やかな声で。優しいまなざしで。
「お前が好きなんだ、木梨」
「っ、あ…」
再度狡噛が告げた愛に幸子は小さな声を上げるに留まった。
しかし追いつかない思考とは逆に、鼓動が早鐘を打ち胸がぎゅっと締め付けられる。
大きく開いたままの目がじわりと潤んだ。それを見て狡噛は ふ…と小さく笑みを洩らした。
「木梨の気持ちを聞かせて欲しい」
「っ、わ、わた…し…」
口にしていいの…?
私の、気持ちを――。
「私も、狡噛くんが……好き」
狡噛はその言葉を満足そうに、しかし何処か照れた様子で聞いていた。
「俺達もう、かなり前から同じ気持ちでいたのかもな」
「そうだね」
2人はどちらからともなく見交わして微笑みあう。
「なあ、木梨」
「ん?」
「抱きしめてもいいか?」
どくん、と心臓が跳ねる。
熱くなる頬を感じながら小さく縦に頷くと、狡噛が一歩距離を詰めてきた。
大きな手が幸子へと伸び、その背に回ったかと思えば優しい力で抱き寄せられた。
反動で幸子の顔は狡噛の胸に埋まる。
意外と筋肉質な狡噛の腕は隙間ないよう強く、温かく、幸子を抱擁した。
(私、今……狡噛くんに抱きしめられてるんだ)
実感すると恥ずかしさでどうにかなってしまいそうだった。
(でも――‥)
温かいこの場所は、なんと心地好いのだろう。
「木梨、お前を誰にも渡したくない」
頭上から降る狡噛の少し掠れた声音が、幸子の体を優しく包み込んだ。
「勤務中だったな」
そう言って名残惜しそうに抱擁を解いた狡噛は照れたような笑みを見せた。
「頼むからそんな顔しないでくれ。離せなくなる」
「あ、ご…ごめんなさい…っ」
もっとこうしていたかったな――そんな気持ちが表情にも出てしまっていたようだ。…恥ずかしい。
そうしてあたふたと数歩距離を取った幸子を可愛いと感じる。
もっと一緒にいたい、とも。
「木梨、今日の勤務形態は?」
「日勤だよ」
「俺も日勤だ。どうだ。勤務が終わったら夕飯でも食いに行くか?」
「…っ、うん…っ」
幸せな笑顔で頷く幸子と同じくらい幸せな笑顔で狡噛も頷いた。