銃口を司る正義
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一係と三係の刑事全員が、非番に関係なく会議室に集められた。
そこで帝塚と和久から今回の合同捜査の解決と解散が告げられた。
「被疑者である樋野製薬社長含む従業員五名全員が暴走したドローンにより命を落とし、これ以上事件の捜査続行は不可能との決断に至りました。よって合同捜査は本日を以て解散します」
和久の声音は感情を抑えているようにも感じられた。
先程 帝塚が禾生に呼び出された時、同じように現場から戻った和久もまた呼び出されていたらしい。彼らと禾生の間で何があったかは計り知れないが、事件は最悪な形であっけなく幕を閉じた。
これは後日、宜野座と共に狡噛から聞いた話だが。
三係が樋野製薬へ到着すると、隣接されていた工場のドローンが暴走しており、既に事務所にいた従業員五名は命を奪われていたという。
三係は暴走ドローンを止めようとし、その過程で狡噛は負傷してしまったのだ。
「なんだか嫌な事件だったね」
誰もいなくなった会議室。
合同捜査の解散を以て非番となった狡噛と幸子は、あっけない事件の幕切れを話し合っていた。
「樋野製薬のような小規模企業は東金財団にとって利用し易く、また隠れ蓑にし易かったんだろうな」
作り出した実験段階のサプリメントを製造販売させ、その事実が公になりそうになれば容赦なく消す。
事件そのものをなかった事に出来る東金財団とは、一体どれ程の力を持つのだろう。
「この話も結局は憶測に過ぎない。…本当に後味の悪い事件だな」
「せめてサプリを常用して潜在犯になった人々のサイコパスが快復するといいんだけど…」
「そうだな」
そこで会話が途切れた。
暫しの沈黙の後、急に狡噛は話題を変えた。
「なあ、木梨。この後の予定は?」
「なんにも。まさかこんな形で事件が解決するなんて思ってもみなかったから、残業する気満々でいたの」
「俺もだよ」
2人は見交わして笑った。
狡噛のグレーの瞳が優しく幸子を映す。
「久しぶりに映画でも行くか」
「っ、うん…!」
冷えていた心の芯がふわりと温かくなった。
そこで帝塚と和久から今回の合同捜査の解決と解散が告げられた。
「被疑者である樋野製薬社長含む従業員五名全員が暴走したドローンにより命を落とし、これ以上事件の捜査続行は不可能との決断に至りました。よって合同捜査は本日を以て解散します」
和久の声音は感情を抑えているようにも感じられた。
先程 帝塚が禾生に呼び出された時、同じように現場から戻った和久もまた呼び出されていたらしい。彼らと禾生の間で何があったかは計り知れないが、事件は最悪な形であっけなく幕を閉じた。
これは後日、宜野座と共に狡噛から聞いた話だが。
三係が樋野製薬へ到着すると、隣接されていた工場のドローンが暴走しており、既に事務所にいた従業員五名は命を奪われていたという。
三係は暴走ドローンを止めようとし、その過程で狡噛は負傷してしまったのだ。
「なんだか嫌な事件だったね」
誰もいなくなった会議室。
合同捜査の解散を以て非番となった狡噛と幸子は、あっけない事件の幕切れを話し合っていた。
「樋野製薬のような小規模企業は東金財団にとって利用し易く、また隠れ蓑にし易かったんだろうな」
作り出した実験段階のサプリメントを製造販売させ、その事実が公になりそうになれば容赦なく消す。
事件そのものをなかった事に出来る東金財団とは、一体どれ程の力を持つのだろう。
「この話も結局は憶測に過ぎない。…本当に後味の悪い事件だな」
「せめてサプリを常用して潜在犯になった人々のサイコパスが快復するといいんだけど…」
「そうだな」
そこで会話が途切れた。
暫しの沈黙の後、急に狡噛は話題を変えた。
「なあ、木梨。この後の予定は?」
「なんにも。まさかこんな形で事件が解決するなんて思ってもみなかったから、残業する気満々でいたの」
「俺もだよ」
2人は見交わして笑った。
狡噛のグレーの瞳が優しく幸子を映す。
「久しぶりに映画でも行くか」
「っ、うん…!」
冷えていた心の芯がふわりと温かくなった。