銃口を司る正義
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
三係オフィスには一係の帝塚と本日勤務の執行官内藤と平光の姿もあった。
「食事中に呼び出してしまい申し訳ありません」
「気にしないで下さい。それより特定された製造販売元は――?!」
「樋野(ひの)製薬だ」
帝塚が応えた。
樋野製薬。全く聞き覚えのない会社である。
「八王子にある有限会社です。従業員は五名」
「五名!? かなり小さい会社ですね~」
天利が頭に浮かんだ感想をそのまま述べた。
昔と違い、今ではドローン使用で生産性はグンと上がっているとはいえ、製薬会社の従業員数としてはかなり少ない部類に入るのは確かだ。
「そう、我々が特定するまでに時間を費やしてしまう程の小規模企業です。
ですが樋野製薬は最近になって、あの東金財団の傘下に置かれました」
東金と言えば数多の製薬会社を傘下に持つ財団だ。おそらくはここに集う全員が認知しているであろう。
「東金財団が無名の小規模企業を傘下に収めるというのも不思議な話ですね」
幸子が何気なく言った言葉に和久の眼鏡の奥がキラリと光った。
「木梨監視官の言う通りです。しかも傘下に収められた直後に例のサプリメントは出回っています」
「だからこそ和久監視官と私はこう結論づけた。今回の事件に東金財団が関与している可能性が極めて高い――と」
帝塚の言葉にオフィスが騒然とする。…有り得ない話ではない。
「言うまでもなくこれは推理の段階です。これから捜査してしっかりと証拠を掴んで行けばいい」
「だが一刻の有余もならないのも事実だ。こうしている内にもサプリメントによる被害は拡大していく」
「2手に分かれましょう。一係は東金財団へ。三係は樋野製薬へ。事情聴取に出動です」
さすがにベテラン監視官達の手際は良い。
その手腕に関心しながらも幸子の鼓動は事件の核心へ迫る期待と不安に高鳴っていた。
「食事中に呼び出してしまい申し訳ありません」
「気にしないで下さい。それより特定された製造販売元は――?!」
「樋野(ひの)製薬だ」
帝塚が応えた。
樋野製薬。全く聞き覚えのない会社である。
「八王子にある有限会社です。従業員は五名」
「五名!? かなり小さい会社ですね~」
天利が頭に浮かんだ感想をそのまま述べた。
昔と違い、今ではドローン使用で生産性はグンと上がっているとはいえ、製薬会社の従業員数としてはかなり少ない部類に入るのは確かだ。
「そう、我々が特定するまでに時間を費やしてしまう程の小規模企業です。
ですが樋野製薬は最近になって、あの東金財団の傘下に置かれました」
東金と言えば数多の製薬会社を傘下に持つ財団だ。おそらくはここに集う全員が認知しているであろう。
「東金財団が無名の小規模企業を傘下に収めるというのも不思議な話ですね」
幸子が何気なく言った言葉に和久の眼鏡の奥がキラリと光った。
「木梨監視官の言う通りです。しかも傘下に収められた直後に例のサプリメントは出回っています」
「だからこそ和久監視官と私はこう結論づけた。今回の事件に東金財団が関与している可能性が極めて高い――と」
帝塚の言葉にオフィスが騒然とする。…有り得ない話ではない。
「言うまでもなくこれは推理の段階です。これから捜査してしっかりと証拠を掴んで行けばいい」
「だが一刻の有余もならないのも事実だ。こうしている内にもサプリメントによる被害は拡大していく」
「2手に分かれましょう。一係は東金財団へ。三係は樋野製薬へ。事情聴取に出動です」
さすがにベテラン監視官達の手際は良い。
その手腕に関心しながらも幸子の鼓動は事件の核心へ迫る期待と不安に高鳴っていた。