銃口を司る正義
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その日は一係オフィスにメンバーが勢揃いした。
全員揃うなど珍しい。何かあるのかと思っていた矢先に最後に現れた帝塚から説明が入った。
「現在三係が捜査している事件だが、本日を持って一係と合同で進める事となった」
三係と合同だと聞いた宜野座が苦虫を噛み潰したような顔をした。
幼なじみの幸子にはその理由が解る。
宜野座にとっては三係との合同など罰ゲームに等しいだろうが、幸子は逆に胸が高鳴っていた。
刑事課三係と言えば狡噛の所属する係だ。研修を終えてからまだ二ヶ月しか経っていないのに随分長いこと狡噛と逢っていない気がする。
(…って、やだな。私、なに浮わついてるんだろ!?)
事件が起きているというのに不謹慎だ。もっと集中しなくては。
小さく頭を振り妙な気持ちを追い払う幸子の隣から、一足先に監視官の顔に戻った宜野座が尋ねた。
「帝塚監視官、一体どんな事件なんですか?」
「詳細は三係とのミーティングで説明する。会議室に集合するぞ」
―――――‥‥
会議室には既に三係メンバーが揃っていた。
和久や征陸といった見知った顔を筆頭に錚々たる顔触れが集う。そして――
「狡噛くん…!」
「木梨、ギノ。久しぶりだな」
最前列の席に狡噛が着席していた。久しぶりに逢う狡噛が元気そうで安心する。
「全員着席してくれ。ミーティングを始めるぞ」
帝塚の号令で一係メンバーは足早に空席へ移動した。
幸子と宜野座は細い通路を隔てた狡噛の隣、最前列の席に着いた。執行官達が後列に従う。
席に着くまで宜野座は意図的に狡噛を見ようとしなかった。決して狡噛を無視している訳ではなく、彼の後ろに着席する人物を視界に入れないようにしているのだ。
心の底では、監視官…刑事になった自分の晴れ姿を見せたいと、追いかける背中に望んでいるくせに。
「ホント素直じゃないんだから」
「何か言ったか?」
「ううん、なーんにも」
言い返そうと口を開きかけた宜野座だったが、スタスタと壇上に進んだ帝塚の姿にバツが悪そうに口をつぐんだ。
その代わりに幸子をギロリと睨み付けて無言の抗議を示す。
「和久監視官、よろしく頼む」
「こちらこそ。では始めましょうか」
相変わらず柔らかい笑みを浮かべた和久がスマートに椅子から立ち上がる。
一係と三係の合同ミーティングの始まりだ。
全員揃うなど珍しい。何かあるのかと思っていた矢先に最後に現れた帝塚から説明が入った。
「現在三係が捜査している事件だが、本日を持って一係と合同で進める事となった」
三係と合同だと聞いた宜野座が苦虫を噛み潰したような顔をした。
幼なじみの幸子にはその理由が解る。
宜野座にとっては三係との合同など罰ゲームに等しいだろうが、幸子は逆に胸が高鳴っていた。
刑事課三係と言えば狡噛の所属する係だ。研修を終えてからまだ二ヶ月しか経っていないのに随分長いこと狡噛と逢っていない気がする。
(…って、やだな。私、なに浮わついてるんだろ!?)
事件が起きているというのに不謹慎だ。もっと集中しなくては。
小さく頭を振り妙な気持ちを追い払う幸子の隣から、一足先に監視官の顔に戻った宜野座が尋ねた。
「帝塚監視官、一体どんな事件なんですか?」
「詳細は三係とのミーティングで説明する。会議室に集合するぞ」
―――――‥‥
会議室には既に三係メンバーが揃っていた。
和久や征陸といった見知った顔を筆頭に錚々たる顔触れが集う。そして――
「狡噛くん…!」
「木梨、ギノ。久しぶりだな」
最前列の席に狡噛が着席していた。久しぶりに逢う狡噛が元気そうで安心する。
「全員着席してくれ。ミーティングを始めるぞ」
帝塚の号令で一係メンバーは足早に空席へ移動した。
幸子と宜野座は細い通路を隔てた狡噛の隣、最前列の席に着いた。執行官達が後列に従う。
席に着くまで宜野座は意図的に狡噛を見ようとしなかった。決して狡噛を無視している訳ではなく、彼の後ろに着席する人物を視界に入れないようにしているのだ。
心の底では、監視官…刑事になった自分の晴れ姿を見せたいと、追いかける背中に望んでいるくせに。
「ホント素直じゃないんだから」
「何か言ったか?」
「ううん、なーんにも」
言い返そうと口を開きかけた宜野座だったが、スタスタと壇上に進んだ帝塚の姿にバツが悪そうに口をつぐんだ。
その代わりに幸子をギロリと睨み付けて無言の抗議を示す。
「和久監視官、よろしく頼む」
「こちらこそ。では始めましょうか」
相変わらず柔らかい笑みを浮かべた和久がスマートに椅子から立ち上がる。
一係と三係の合同ミーティングの始まりだ。