銃口を司る正義
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その後 盛下は病院に搬送された。
大怪我はしたが一命は取り止めたらしい。
落ち着きを取り戻した女子高生のサイコパスは快復に向かっており、少なくともエリミネーターで排除される事態は脱した。
「ホントにさ。あん時ゃどうなる事かと思ったぜ」
一係オフィス。
己のデスクに足を投げだし煙草をふかした佐々山が、事件の報告書を作成している幸子にボヤいた。
「凶器を振り回してる300越えの潜在犯に突っ込んでいく監視官なんて、前代未聞だぞ」
「はは…あの時は無我夢中でしたから」
女子高生を助けたい。
それしか頭に無かったのだ、あの時は。
「今回は結果オーライで済んだから良かったものの、あんな無謀な事してちゃ命がいくつあっても足りねぇぞ?」
「佐々山さんの言う通りです。確かに軽率でした。…ごめんなさい」
「おっ、今日は随分素直じゃねーの。まっ、そんなん執行官の俺が言っても説得力ねぇけどな」
幸子はキーボードを打つ手を止めて愉快そうに笑う佐々山を見る。
今回の事件で色々と学んだ気がする。
信念のない執行は論外だが、理想だけ一人歩きしてる状態もやはり意味がない。
自分にはもっと多くの経験が必要だ。
それを気づかせてくれたのは佐々山だと思うと――。
「あん? どーした、まじまじと見つめちゃって」
「いえ。佐々山さんて、やっぱり刑事なんだなって思って」
「なになに? 惚れちまった?」
「それはありません」
きっぱりと応えれば佐々山はまた豪快に笑う。
「ま、いつか惚れさせるくらい骨抜きにしてやんよ」
「ははっ、楽しみにしてます」
苦手と感じていた佐々山との距離が前より少し近くなったこの事件は、幸子に刑事としての自覚を芽生えさせるきっかけにもなった。
大怪我はしたが一命は取り止めたらしい。
落ち着きを取り戻した女子高生のサイコパスは快復に向かっており、少なくともエリミネーターで排除される事態は脱した。
「ホントにさ。あん時ゃどうなる事かと思ったぜ」
一係オフィス。
己のデスクに足を投げだし煙草をふかした佐々山が、事件の報告書を作成している幸子にボヤいた。
「凶器を振り回してる300越えの潜在犯に突っ込んでいく監視官なんて、前代未聞だぞ」
「はは…あの時は無我夢中でしたから」
女子高生を助けたい。
それしか頭に無かったのだ、あの時は。
「今回は結果オーライで済んだから良かったものの、あんな無謀な事してちゃ命がいくつあっても足りねぇぞ?」
「佐々山さんの言う通りです。確かに軽率でした。…ごめんなさい」
「おっ、今日は随分素直じゃねーの。まっ、そんなん執行官の俺が言っても説得力ねぇけどな」
幸子はキーボードを打つ手を止めて愉快そうに笑う佐々山を見る。
今回の事件で色々と学んだ気がする。
信念のない執行は論外だが、理想だけ一人歩きしてる状態もやはり意味がない。
自分にはもっと多くの経験が必要だ。
それを気づかせてくれたのは佐々山だと思うと――。
「あん? どーした、まじまじと見つめちゃって」
「いえ。佐々山さんて、やっぱり刑事なんだなって思って」
「なになに? 惚れちまった?」
「それはありません」
きっぱりと応えれば佐々山はまた豪快に笑う。
「ま、いつか惚れさせるくらい骨抜きにしてやんよ」
「ははっ、楽しみにしてます」
苦手と感じていた佐々山との距離が前より少し近くなったこの事件は、幸子に刑事としての自覚を芽生えさせるきっかけにもなった。