銃口を司る正義
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結局盛下と遭遇しないまま七階までやって来た。
「702号 盛下」――表札を確認する。
ドアノブを調べると施錠されてはいないようだ。
「俺が先に行く。木梨は俺の後に続け」
小声で佐々山が指示を出す。
立場上指揮者は幸子であるが、ここは現場に長けた佐々山の指示に従うのが得策だ。
幸子は素直に頷く。
「はい。…気をつけて下さい」
ニッと笑い頷き返した佐々山がドアを蹴破り室内へと踏み込んだ。
「公安局だ! 盛下誠司、誘拐の容疑がかかっている。大人しく投降しろ!」
先陣をきった佐々山がドミネーターを構えたまま大声で叫んだ。だが返事はなく、薄暗い室内は静まり返っていた。
「ありゃ。いないのか!?」
「そんなはずありません。街頭スキャナーにも盛下のサイコパスは計測されていましたし、あれから外出した形跡は確認されていません」
「となると、俺らが来ると知って部屋のどっかに潜んでやがるのか…?」
佐々山は土足のまま玄関から一歩室内へと足を踏み入れた。
「ホシがどっから来るか分かんねぇ。木梨、用心しろよ」
「はい…っ!」
ドミネーターを構えたまま、ゆっくり…ゆっくりと部屋の様子をひとつひとつ確認していく。
ドキドキと早鐘を打つ自分の鼓動が沈黙の室内において一際うるさく感じる。
ガタ…と何かが音を立てた。
「奥か!?」
狭い室内の一番奥。
その部屋に踏み込んだ幸子と佐々山は、一瞬にして言葉を失った。
六畳程の部屋の中央にうつ伏せに倒れる人物の頭部から流れる血は、薄暗い室内においても異様なほど黒々としていた。
倒れた人物の側には粉々に砕けた置物の破片が散らばっている。
「これ…は……?!」
信じられないものを目撃し二の句を告げない幸子をちらりと横目で見やり、佐々山は倒れる人物の向こう側…立ち尽くす「彼女」に声をかけた。
「ハッ、あんた中々やるじゃねぇの」
佐々山の視線の先には――上部が砕けた置物を握りしめた、女子高生の姿。
「702号 盛下」――表札を確認する。
ドアノブを調べると施錠されてはいないようだ。
「俺が先に行く。木梨は俺の後に続け」
小声で佐々山が指示を出す。
立場上指揮者は幸子であるが、ここは現場に長けた佐々山の指示に従うのが得策だ。
幸子は素直に頷く。
「はい。…気をつけて下さい」
ニッと笑い頷き返した佐々山がドアを蹴破り室内へと踏み込んだ。
「公安局だ! 盛下誠司、誘拐の容疑がかかっている。大人しく投降しろ!」
先陣をきった佐々山がドミネーターを構えたまま大声で叫んだ。だが返事はなく、薄暗い室内は静まり返っていた。
「ありゃ。いないのか!?」
「そんなはずありません。街頭スキャナーにも盛下のサイコパスは計測されていましたし、あれから外出した形跡は確認されていません」
「となると、俺らが来ると知って部屋のどっかに潜んでやがるのか…?」
佐々山は土足のまま玄関から一歩室内へと足を踏み入れた。
「ホシがどっから来るか分かんねぇ。木梨、用心しろよ」
「はい…っ!」
ドミネーターを構えたまま、ゆっくり…ゆっくりと部屋の様子をひとつひとつ確認していく。
ドキドキと早鐘を打つ自分の鼓動が沈黙の室内において一際うるさく感じる。
ガタ…と何かが音を立てた。
「奥か!?」
狭い室内の一番奥。
その部屋に踏み込んだ幸子と佐々山は、一瞬にして言葉を失った。
六畳程の部屋の中央にうつ伏せに倒れる人物の頭部から流れる血は、薄暗い室内においても異様なほど黒々としていた。
倒れた人物の側には粉々に砕けた置物の破片が散らばっている。
「これ…は……?!」
信じられないものを目撃し二の句を告げない幸子をちらりと横目で見やり、佐々山は倒れる人物の向こう側…立ち尽くす「彼女」に声をかけた。
「ハッ、あんた中々やるじゃねぇの」
佐々山の視線の先には――上部が砕けた置物を握りしめた、女子高生の姿。