銃口を司る正義
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刑事課一係に配属されてから三週間――。
幸子は刑事という職業の奥深さを思い知らされていた。
現場での仕事は状況判断が多く、研修で学んだ通りにはまず行かない。
狡噛に言わせれば、それがこの仕事の醍醐味であり面白い所なのだろうが、幸子にとってはハラハラドキドキの連続だった。
それでも同期である宜野座の励ましや 一係メンバーの力添えもあり、少しずつ監視官の仕事にも慣れてきた。
先輩監視官の帝塚は 何よりも宜野座と幸子に経験を積ませる事を第一に考えてくれていた。自身の引退間近なのが大きな要因だろうが、感謝の気持ちに変わりない。
内藤に平行(ひらこう)と言った執行官の面々とも上手くやっていけそうだ。…ただ一人を覗いて。
「きゃっ!」
「おー、相変わらずいい反応するな♪」
「佐々山さんっ! やめて下さい!」
「堅いこと言うなって幸子ちゃん。減るモンでもねーだろ?」
「佐々山、いい加減にしろ!!!」
日課となりつつあるやりとり。
この男はいつも、度の過ぎたスキンシップを行なってくる。
目撃した宜野座が怒り心頭顔を真っ赤にして注意するのも、また日課。
「ギノ先生も幸子ちゃんも堅い堅い」
「お前が軽すぎるんだ、佐々山!」
「俺は、女好きが高じて潜在犯落ちした男だぞ」
「威張って言う事か!!?」
宜野座の怒りのツッコミに佐々山は心底愉快そうに笑い、煙草に火を点けた。
腕組みしてフンと鼻を鳴らす宜野座の横で、幸子は美味しそうに紫煙を吐き出す佐々山を眺めていた。
ただの軽いノリの女好きかと思えば、現場では誰よりも好戦的で率先して潜在犯を裁く。
軽率さと凶暴さ。
そのふたつを併せ持つのが佐々山という男だ。
佐々山が暴走した時、果たして自分は監視官としてきちんと彼を制御できるのか――不安が募る。
幸子は刑事という職業の奥深さを思い知らされていた。
現場での仕事は状況判断が多く、研修で学んだ通りにはまず行かない。
狡噛に言わせれば、それがこの仕事の醍醐味であり面白い所なのだろうが、幸子にとってはハラハラドキドキの連続だった。
それでも同期である宜野座の励ましや 一係メンバーの力添えもあり、少しずつ監視官の仕事にも慣れてきた。
先輩監視官の帝塚は 何よりも宜野座と幸子に経験を積ませる事を第一に考えてくれていた。自身の引退間近なのが大きな要因だろうが、感謝の気持ちに変わりない。
内藤に平行(ひらこう)と言った執行官の面々とも上手くやっていけそうだ。…ただ一人を覗いて。
「きゃっ!」
「おー、相変わらずいい反応するな♪」
「佐々山さんっ! やめて下さい!」
「堅いこと言うなって幸子ちゃん。減るモンでもねーだろ?」
「佐々山、いい加減にしろ!!!」
日課となりつつあるやりとり。
この男はいつも、度の過ぎたスキンシップを行なってくる。
目撃した宜野座が怒り心頭顔を真っ赤にして注意するのも、また日課。
「ギノ先生も幸子ちゃんも堅い堅い」
「お前が軽すぎるんだ、佐々山!」
「俺は、女好きが高じて潜在犯落ちした男だぞ」
「威張って言う事か!!?」
宜野座の怒りのツッコミに佐々山は心底愉快そうに笑い、煙草に火を点けた。
腕組みしてフンと鼻を鳴らす宜野座の横で、幸子は美味しそうに紫煙を吐き出す佐々山を眺めていた。
ただの軽いノリの女好きかと思えば、現場では誰よりも好戦的で率先して潜在犯を裁く。
軽率さと凶暴さ。
そのふたつを併せ持つのが佐々山という男だ。
佐々山が暴走した時、果たして自分は監視官としてきちんと彼を制御できるのか――不安が募る。