銃口を司る正義
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入局式翌日――
「改めて歓迎の言葉を述べさせてもらおう。ようこそ公安局へ」
椅子に背を預けた禾生が、目の前に敬礼する4人の若き監視官の卵たちを満足そうに眺めた。
ここは局長執務室。公安局の頂点に君臨する局長禾生壌宗が住まう場所だ。
(この人が公安局のトップ…)
敬礼を解きながら幸子は禾生を伺った。
物腰は穏やかだが、こうして向かい合い立っているだけでいいようのないプレッシャーを受ける。
眼鏡の奥の瞳は いつだって冷静沈着に物事を分析しているように鋭い。何処か近寄り難い雰囲気をかもしだしているのはそのせいか…。
「木梨君、そんなに緊張していると身が持たんぞ」
突然名指しされ、幸子はハッと我に返った。
隣に立つ幼なじみの宜野座伸元が視線だけこちらに投げてきたのが分かった。
「別に取って喰ったりはしない。もう少しリラックスしたまえ」
「は…はい…。申し訳ありません…」
「そんなに私が怖いか?」
「いえ、決してそんな事は…!!」
禾生の言葉はまるで幸子の思考を読んでいたかのように的確で。
実際思考を読まれているはずもないが、品定めするように見つめてくる目に全てを見透かされているようで足がすくみそうになる。
「怖いです」
返答に迷っていると不意に隣から声がした。その場に居合わせた全員の注意が声の主に集う。
同期3人が固唾を飲んで見守る中、彼は穏やかな表情のまま続けた。
「禾生局長は公安局の頂点に君臨する方。勿論畏怖の念を抱いています」
「なるほど…気に入った。君は確か――狡噛慎也君だったね。期待しているよ」
「ありがとうございます。期待に応えられるよう励みます」
禾生は満足そうに頷くと、話を元に戻した。
「さて。明日から君たちにはキャリア研修所へ入所してもらう。そこで六ヶ月間研修を受けた後(のち)、監視官として刑事課へ配属される。
この与えられた期間をどう活かすかは君たち次第だ」
一人一人の顔を確認してから、禾生は再び椅子の背もたれに深く身を預けた。
「君たちは選ばれた者しか通る事を許されない道を歩むエリートだ。その名に恥じない活躍を期待するよ」
「改めて歓迎の言葉を述べさせてもらおう。ようこそ公安局へ」
椅子に背を預けた禾生が、目の前に敬礼する4人の若き監視官の卵たちを満足そうに眺めた。
ここは局長執務室。公安局の頂点に君臨する局長禾生壌宗が住まう場所だ。
(この人が公安局のトップ…)
敬礼を解きながら幸子は禾生を伺った。
物腰は穏やかだが、こうして向かい合い立っているだけでいいようのないプレッシャーを受ける。
眼鏡の奥の瞳は いつだって冷静沈着に物事を分析しているように鋭い。何処か近寄り難い雰囲気をかもしだしているのはそのせいか…。
「木梨君、そんなに緊張していると身が持たんぞ」
突然名指しされ、幸子はハッと我に返った。
隣に立つ幼なじみの宜野座伸元が視線だけこちらに投げてきたのが分かった。
「別に取って喰ったりはしない。もう少しリラックスしたまえ」
「は…はい…。申し訳ありません…」
「そんなに私が怖いか?」
「いえ、決してそんな事は…!!」
禾生の言葉はまるで幸子の思考を読んでいたかのように的確で。
実際思考を読まれているはずもないが、品定めするように見つめてくる目に全てを見透かされているようで足がすくみそうになる。
「怖いです」
返答に迷っていると不意に隣から声がした。その場に居合わせた全員の注意が声の主に集う。
同期3人が固唾を飲んで見守る中、彼は穏やかな表情のまま続けた。
「禾生局長は公安局の頂点に君臨する方。勿論畏怖の念を抱いています」
「なるほど…気に入った。君は確か――狡噛慎也君だったね。期待しているよ」
「ありがとうございます。期待に応えられるよう励みます」
禾生は満足そうに頷くと、話を元に戻した。
「さて。明日から君たちにはキャリア研修所へ入所してもらう。そこで六ヶ月間研修を受けた後(のち)、監視官として刑事課へ配属される。
この与えられた期間をどう活かすかは君たち次第だ」
一人一人の顔を確認してから、禾生は再び椅子の背もたれに深く身を預けた。
「君たちは選ばれた者しか通る事を許されない道を歩むエリートだ。その名に恥じない活躍を期待するよ」