#XX 果たされた約束
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「こんちは~。木梨幸子さんにお届けものでーす」
ドアを半分開けてみると、やけにノリノリの配達員がボードに挟んだ伝票を差し出してきた。
「受け取りにサインをお願いしまーす」
「あっ、はい…」
ボードを受けとり言われるがままにサインする。
なんだか聞いた事のある声だな。
それに帽子からはみ出したオレンジがかった茶髪にも見覚えがあるような…。
「荷物は何ですか?」
「ハンカチで~す!」
「えっ…?!」
思わずボードから顔を上げると配達員と目が合った。
刹那の静寂。そして…。
「か、縢くんっ!?」
「気づくの遅いぜ、幸子ちゃん」
配達員は縢秀星であった。
「無事だったんだね!?」
「おかげさまでな。ピンピンしてるよ」
「なんでここに? 街頭スキャナーに引っ掛かったらただじゃ済まないよ…?!」
そうだ。こんな所をシビュラに見つかれば無事では済まされない。
だが縢は、幸子のそんな発言も想定内だったようで華麗に聞き流す。
「だから言ったでしょ? お届けものにあがったんだって」
「あっ、ハンカチ…」
「ホント言うとさー、俺が届けに来たのってハンカチじゃねぇんだ」
「じゃあ一体何を届けに来てくれたの?」
危険を冒してまで届けに来てくれたものに、全く想像がつかない。
「お姫さまを救いに来た勇者でーす♪」
「ゆ、勇者?!」
まさかゲームでも届けにきたというのか?!
縢なら有り得ると思ってしまうのが怖い。
「はい、俺の仕事はここまで。お邪魔しまーす」
意味不明な発言をした縢はドアと幸子の隙間を縫って勝手に室内へと上がり込んだ。幸子は慌てて縢を振り向く。
「ちょ、縢くん…?!」
「幸子ちゃんの部屋にいるな。後はごゆっくり」
「ちょっと、何言って…」
「幸子」
突然背後で名を呼ばれた。
ドアを半分開けてみると、やけにノリノリの配達員がボードに挟んだ伝票を差し出してきた。
「受け取りにサインをお願いしまーす」
「あっ、はい…」
ボードを受けとり言われるがままにサインする。
なんだか聞いた事のある声だな。
それに帽子からはみ出したオレンジがかった茶髪にも見覚えがあるような…。
「荷物は何ですか?」
「ハンカチで~す!」
「えっ…?!」
思わずボードから顔を上げると配達員と目が合った。
刹那の静寂。そして…。
「か、縢くんっ!?」
「気づくの遅いぜ、幸子ちゃん」
配達員は縢秀星であった。
「無事だったんだね!?」
「おかげさまでな。ピンピンしてるよ」
「なんでここに? 街頭スキャナーに引っ掛かったらただじゃ済まないよ…?!」
そうだ。こんな所をシビュラに見つかれば無事では済まされない。
だが縢は、幸子のそんな発言も想定内だったようで華麗に聞き流す。
「だから言ったでしょ? お届けものにあがったんだって」
「あっ、ハンカチ…」
「ホント言うとさー、俺が届けに来たのってハンカチじゃねぇんだ」
「じゃあ一体何を届けに来てくれたの?」
危険を冒してまで届けに来てくれたものに、全く想像がつかない。
「お姫さまを救いに来た勇者でーす♪」
「ゆ、勇者?!」
まさかゲームでも届けにきたというのか?!
縢なら有り得ると思ってしまうのが怖い。
「はい、俺の仕事はここまで。お邪魔しまーす」
意味不明な発言をした縢はドアと幸子の隙間を縫って勝手に室内へと上がり込んだ。幸子は慌てて縢を振り向く。
「ちょ、縢くん…?!」
「幸子ちゃんの部屋にいるな。後はごゆっくり」
「ちょっと、何言って…」
「幸子」
突然背後で名を呼ばれた。