#45 父子
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ヘリポートから施設内に踏み込んだ宜野座達は、槙島を確保すべく二手に分かれて内部調査を開始した。
常守と六合塚は管理室へ。
宜野座と征陸は大学のラボを当たる。
「そう嫌な顔するな。荒事は男が引き受けるもんさ」
露骨に顔をしかめた宜野座の肩を肩でつつきながら、何処か嬉しそうに征陸は言った。
―――――‥‥
農耕ドローンの予備部品や農薬タンクが棚にぎっしりと並ぶ広い広い機材倉庫。その棚の合間を宜野座と征陸は慎重に進んでいた。
背後から、棚上から、いつ槙島が襲撃してくるとも分からない。張り詰めた緊張感が辺りを包む。
「隠れる場所ならいくらでもありそうだな。…なあ、監視官」
「そうだな」
電磁警棒を片手に前を歩く征陸の背中を眺めながら宜野座はぶっきらぼうに応えた。
ずっと追いかけ続けてきた背中は、思っていたよりも小さく感じた。
(ガキの頃は、もっと広くて大きいと感じていたはずなのに…)
それは宜野座が成長し、征陸も歳を取った事を意味するのだろう。
――だが、どちらにせよ、彼の中で自分の位置は変わっていないのだろう……あの頃から何一つ。
「……ひとつ、確かめておかなきゃならない」
緊迫した空気を破るように前を歩く征陸の背に低く話しかけた。
「こんな時にどうした?」
「狡噛の逃亡を幇助したな?」
自分でも驚くほど棘のある言葉が口をついて出た。
常守と六合塚は管理室へ。
宜野座と征陸は大学のラボを当たる。
「そう嫌な顔するな。荒事は男が引き受けるもんさ」
露骨に顔をしかめた宜野座の肩を肩でつつきながら、何処か嬉しそうに征陸は言った。
―――――‥‥
農耕ドローンの予備部品や農薬タンクが棚にぎっしりと並ぶ広い広い機材倉庫。その棚の合間を宜野座と征陸は慎重に進んでいた。
背後から、棚上から、いつ槙島が襲撃してくるとも分からない。張り詰めた緊張感が辺りを包む。
「隠れる場所ならいくらでもありそうだな。…なあ、監視官」
「そうだな」
電磁警棒を片手に前を歩く征陸の背中を眺めながら宜野座はぶっきらぼうに応えた。
ずっと追いかけ続けてきた背中は、思っていたよりも小さく感じた。
(ガキの頃は、もっと広くて大きいと感じていたはずなのに…)
それは宜野座が成長し、征陸も歳を取った事を意味するのだろう。
――だが、どちらにせよ、彼の中で自分の位置は変わっていないのだろう……あの頃から何一つ。
「……ひとつ、確かめておかなきゃならない」
緊迫した空気を破るように前を歩く征陸の背に低く話しかけた。
「こんな時にどうした?」
「狡噛の逃亡を幇助したな?」
自分でも驚くほど棘のある言葉が口をついて出た。