#41 葛藤の末
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
ドミネーターから流れてきた言葉にぞっとした。
「?!――執行って……まさか……狡噛さんを!?」
『それは機密事項です。答えられません』
唇がワナワナと震える。今――この銃はなんと言ったのだ!?
「命を盾にして、幸子さんを脅しているの!?」
『脅迫ではありません。協力関係です。木梨幸子も同意しました』
「――っ、そんなの当たり前じゃない!!!」
常守は思わず叫んでいた。
(幸子さん……!!)
狡噛の命を人質に取られてしまえば幸子はシビュラに屈するしかない。いや、幸子でなくとも大抵そうするだろう。
(シビュラって……世界って、何なの…!?)
常守は ぎりっと奥歯を噛んだ。
幸子はずっと一人で戦っていたのだ。
おそらくは監視官に戻ったのもシビュラがそう望んだからであろう。
『理解したなら話はこれで終了します』
「待ちなさいよ! まだ話は終わってないわ」
これ以上、幸子を泣かせたくない…!
「――幸子さんがあなた達に狡噛さんの安全を約束させたなら、私はあなた達からの幸子さんの解放を要求するわ」
『木梨幸子は同意の上で我々との協力関係を結んでいるのです』
「あなた達に都合のいい解釈なんて興味ないわ。槙島を手に入れたいのなら、黙って幸子さんを自由にしなさい!」
『……了解しました。槙島聖護が無事確保された場合に限り、狡噛慎也には特例措置を講じ、木梨幸子との協力関係を白紙に戻しましょう』
「……約束よ」
低く吐き捨てた常守は、再び助手席にドミネーターを投げ捨てると、運転を手動に切り換えパトカーを加速させた。
「?!――執行って……まさか……狡噛さんを!?」
『それは機密事項です。答えられません』
唇がワナワナと震える。今――この銃はなんと言ったのだ!?
「命を盾にして、幸子さんを脅しているの!?」
『脅迫ではありません。協力関係です。木梨幸子も同意しました』
「――っ、そんなの当たり前じゃない!!!」
常守は思わず叫んでいた。
(幸子さん……!!)
狡噛の命を人質に取られてしまえば幸子はシビュラに屈するしかない。いや、幸子でなくとも大抵そうするだろう。
(シビュラって……世界って、何なの…!?)
常守は ぎりっと奥歯を噛んだ。
幸子はずっと一人で戦っていたのだ。
おそらくは監視官に戻ったのもシビュラがそう望んだからであろう。
『理解したなら話はこれで終了します』
「待ちなさいよ! まだ話は終わってないわ」
これ以上、幸子を泣かせたくない…!
「――幸子さんがあなた達に狡噛さんの安全を約束させたなら、私はあなた達からの幸子さんの解放を要求するわ」
『木梨幸子は同意の上で我々との協力関係を結んでいるのです』
「あなた達に都合のいい解釈なんて興味ないわ。槙島を手に入れたいのなら、黙って幸子さんを自由にしなさい!」
『……了解しました。槙島聖護が無事確保された場合に限り、狡噛慎也には特例措置を講じ、木梨幸子との協力関係を白紙に戻しましょう』
「……約束よ」
低く吐き捨てた常守は、再び助手席にドミネーターを投げ捨てると、運転を手動に切り換えパトカーを加速させた。