#33 局長室にて
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来た時と同じく、幸子は順調に降下していくエレベーターの表示をぼんやりと眺めていた。だがその表情は先程よりずっと暗く、今にもくずおれてしまいそうに儚かった。
(私は…どうすればいいの…?)
槙島が自分を求めて公安局に乗り込んでくるとは到底思えない。…なんらかのコンタクトを取ってくる可能性はあるが。
再逮捕ではなく身柄の保護だと狡噛は言っていたが、それが頷ける。
禾生は一体何を企んでいるのだろう――?
「(まさか…)――?!」
その時、デバイスがメール着信を知らせた。
差出人は狡噛。内容は至ってシンプルで、自室に来てもらいたいとの事だった。
(狡噛くんに逢いに行こう)
迷う必要はなかった。
禾生は狡噛との接触を禁止したが、それは仕事上でのこと。プライベートなら話は別だ。
幸子は執行官宿舎階のボタンを押した。
―――――‥
インターホンを鳴らすと少しの間があり扉が開いた。顔を覗かせたのは狡噛。
「来たな」
「うん、来たよ」
悪戯っぽく返せば、狡噛は苦笑した。その目が優しく細められている。
「せっかくだから上がっていけ 」
「うん、お邪魔しま~す」
狡噛に導かれ、幸子は室内に足を踏み入れた。
(私は…どうすればいいの…?)
槙島が自分を求めて公安局に乗り込んでくるとは到底思えない。…なんらかのコンタクトを取ってくる可能性はあるが。
再逮捕ではなく身柄の保護だと狡噛は言っていたが、それが頷ける。
禾生は一体何を企んでいるのだろう――?
「(まさか…)――?!」
その時、デバイスがメール着信を知らせた。
差出人は狡噛。内容は至ってシンプルで、自室に来てもらいたいとの事だった。
(狡噛くんに逢いに行こう)
迷う必要はなかった。
禾生は狡噛との接触を禁止したが、それは仕事上でのこと。プライベートなら話は別だ。
幸子は執行官宿舎階のボタンを押した。
―――――‥
インターホンを鳴らすと少しの間があり扉が開いた。顔を覗かせたのは狡噛。
「来たな」
「うん、来たよ」
悪戯っぽく返せば、狡噛は苦笑した。その目が優しく細められている。
「せっかくだから上がっていけ 」
「うん、お邪魔しま~す」
狡噛に導かれ、幸子は室内に足を踏み入れた。