#01 雨、降る
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現場で待っていたのは、よく知る顔と見知らぬ顔であった。
「常守朱監視官だ。貴様らにとって二人目の飼い主になる」
「よ、宜しくっ。…お願いします…」
よく知る顔である監視官の宜野座伸元が、かちんこちんに緊張した見知らぬ顔…若い女性を紹介すると、彼女はペコリと頭を下げた。
決して男勝りな風貌ではないが、意志の強そうな真っ直ぐな瞳の女性だ。
幸子は常守に悪しからぬ印象を抱いた。
それからすぐに宜野座から現場説明があり、二手に分かれて犯人を追いつめることになった。
「六合塚と縢――それに木梨は俺と来い。あとの二人は常守監視官に同伴しろ」
宜野座の決断を聞いた幸子が無意識に隣に立つ狡噛を見れば、先程と同じように彼も幸子を見ていた。
狡噛が黙って頷く。幸子も頷き返すとドミネーターを引き抜く。
「幸子ちゃ~ん。コウちゃんと一緒じゃなくて残念だったね♪」
「…縢くん、常守監視官と一緒じゃなくて残念だったね」
「っ、ひっで~な」
茶化す縢に同じような言葉を返すと、縢は拗ねた子供のような目で幸子を睨んできた。…全く迫力はない。
くすりと笑い、幸子は宜野座の後に続いた。宜野座がちらりと幸子を横目で振り返る。
「木梨…」
「大丈夫。仕事はきちんとこなすよ」
そう、仕事は、仕事。
私は…執行官なんだから。
そんな幸子を、宜野座は眼鏡腰に一瞥した。
「当たり前だ。別行動をとるだけで、一々犯罪係数が上がっていたら勤まらん」
「ふふ…確かにそうだね」
サッと宜野座の言葉に含まれた棘を受け流す。
もちろん、離れる事に多少の心配はある。でも同じくらい彼を信じているのだ。
大丈夫。慎也はこんな所で終わる程ヤワじゃない。
「常守朱監視官だ。貴様らにとって二人目の飼い主になる」
「よ、宜しくっ。…お願いします…」
よく知る顔である監視官の宜野座伸元が、かちんこちんに緊張した見知らぬ顔…若い女性を紹介すると、彼女はペコリと頭を下げた。
決して男勝りな風貌ではないが、意志の強そうな真っ直ぐな瞳の女性だ。
幸子は常守に悪しからぬ印象を抱いた。
それからすぐに宜野座から現場説明があり、二手に分かれて犯人を追いつめることになった。
「六合塚と縢――それに木梨は俺と来い。あとの二人は常守監視官に同伴しろ」
宜野座の決断を聞いた幸子が無意識に隣に立つ狡噛を見れば、先程と同じように彼も幸子を見ていた。
狡噛が黙って頷く。幸子も頷き返すとドミネーターを引き抜く。
「幸子ちゃ~ん。コウちゃんと一緒じゃなくて残念だったね♪」
「…縢くん、常守監視官と一緒じゃなくて残念だったね」
「っ、ひっで~な」
茶化す縢に同じような言葉を返すと、縢は拗ねた子供のような目で幸子を睨んできた。…全く迫力はない。
くすりと笑い、幸子は宜野座の後に続いた。宜野座がちらりと幸子を横目で振り返る。
「木梨…」
「大丈夫。仕事はきちんとこなすよ」
そう、仕事は、仕事。
私は…執行官なんだから。
そんな幸子を、宜野座は眼鏡腰に一瞥した。
「当たり前だ。別行動をとるだけで、一々犯罪係数が上がっていたら勤まらん」
「ふふ…確かにそうだね」
サッと宜野座の言葉に含まれた棘を受け流す。
もちろん、離れる事に多少の心配はある。でも同じくらい彼を信じているのだ。
大丈夫。慎也はこんな所で終わる程ヤワじゃない。