#29 交わる思惑
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ピンチの渦中にいるのに、幸子の脳はやけにクリアで冷静だった。
(他に誰か来る気配はない…。残る制圧対象は滝崎リナとこの男達の3人)
自分が人質である以上、ドミネーターは作動しない。ならば取る道はひとつ。
男達の隙をつき、自ら執行するのだ。
幸いドミネーターは所持したまま捕えられている。隙を見て反撃に転ずる機会は充分にある。
彼らが隙を見せた瞬間――それは残党が六合塚との会話に気を取られている今!
幸子は拘束しているナイフ男の脛目掛け、後ろ蹴りをくらわせた。
「うぎゃあああっ!」
ローヒールの破壊力は抜群だった。
ナイフ男はあまりの痛みに悶絶し、幸子を捕らえていた手を離した。
男の手は拳銃男に当たり、手から拳銃が溢れ落ちる。
(まずは一人目……!!)
幸子は拳銃男にドミネーターを向けた。
『犯罪係数356。リーサル・エリミネーター』
ドミネーターの音声が脳内に響き、パラライザーモードからエリミネーターモードへと形態が変化する。
エリミネーターで執行する相手の末路を思い、幸子は一瞬引き金を引くのを躊躇った。それが命取りとなる。
「ふざけやがって!!」
いきり立った男が拳銃を拾い上げ幸子に突きつけた。引き金に手をかける。
そのスピードは出遅れた幸子を上回る!
(しまった…!!)
「幸子!!」
「もう手遅れよ!」
六合塚の叫び声と滝崎の高い笑い声が重なる。
スローモーションで展開される一連の動作。
「……し………!」
撃たれる!! ――そう思った瞬間、幸子の脳裏に一人の男が浮かんだ。
(他に誰か来る気配はない…。残る制圧対象は滝崎リナとこの男達の3人)
自分が人質である以上、ドミネーターは作動しない。ならば取る道はひとつ。
男達の隙をつき、自ら執行するのだ。
幸いドミネーターは所持したまま捕えられている。隙を見て反撃に転ずる機会は充分にある。
彼らが隙を見せた瞬間――それは残党が六合塚との会話に気を取られている今!
幸子は拘束しているナイフ男の脛目掛け、後ろ蹴りをくらわせた。
「うぎゃあああっ!」
ローヒールの破壊力は抜群だった。
ナイフ男はあまりの痛みに悶絶し、幸子を捕らえていた手を離した。
男の手は拳銃男に当たり、手から拳銃が溢れ落ちる。
(まずは一人目……!!)
幸子は拳銃男にドミネーターを向けた。
『犯罪係数356。リーサル・エリミネーター』
ドミネーターの音声が脳内に響き、パラライザーモードからエリミネーターモードへと形態が変化する。
エリミネーターで執行する相手の末路を思い、幸子は一瞬引き金を引くのを躊躇った。それが命取りとなる。
「ふざけやがって!!」
いきり立った男が拳銃を拾い上げ幸子に突きつけた。引き金に手をかける。
そのスピードは出遅れた幸子を上回る!
(しまった…!!)
「幸子!!」
「もう手遅れよ!」
六合塚の叫び声と滝崎の高い笑い声が重なる。
スローモーションで展開される一連の動作。
「……し………!」
撃たれる!! ――そう思った瞬間、幸子の脳裏に一人の男が浮かんだ。