#28 その先にある感情
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最上階である二階に上がるまでに十数人の残党を検挙した。
その後も慎重に二階を見て回ったが人の姿はなく、どうやら全ての残党を制圧できたようだ。
パラライザーにやられた残党はドローンに任せ、ようやく一息つく。
「これでC拠点は任務完了だね」
「ええ、そうみたいね」
「お疲れさま。弥生ちゃん」
微笑みかければ六合塚は微笑み返してくれる。
ようやく気を緩めて幸子はドミネーターを下ろした。
残るふたつの現場に赴いた仲間達も無事だろうか。応援要請があればそちらに向かわなくてはならない。
「パトカーに戻って他の現場状況を確認しよう」
「ええ。――でも意外だった」
「えっ…!? 意外?」
と六合塚を注目する。
さっきまでドミネーターで残党と対峙していた勇ましさは成を潜め、彼女は僅かにはにかんだような女性らしい笑みを見せていた。
「幸子は狡噛と組むと思ってた」
チーム分けを指していると瞬時に悟る。
「経験値とか色々考えていったら、朱ちゃんには狡噛くんが一番適してるかなって思ったんだよね。伸元は今回の件でかなり動揺してるから――」
「彼を一番理解していてさりげなくフォロー出来る征陸さん、ね」
「うんっ、そうそう」
ニ、三度強く頷いて同意すると六合塚は苦笑を浮かべた。
「…つまり私達は余り物同士なのね」
「ははっ。誰とでも組めるオールマイティー同士って事だよ」
大袈裟にウインクしてみせる。六合塚の表情がまた緩んだ。
幸子は会ったばかりの頃の頑なな六合塚を思いだしていた。
打ち解けてくれたんだと感じ素直に嬉しい。
その後も慎重に二階を見て回ったが人の姿はなく、どうやら全ての残党を制圧できたようだ。
パラライザーにやられた残党はドローンに任せ、ようやく一息つく。
「これでC拠点は任務完了だね」
「ええ、そうみたいね」
「お疲れさま。弥生ちゃん」
微笑みかければ六合塚は微笑み返してくれる。
ようやく気を緩めて幸子はドミネーターを下ろした。
残るふたつの現場に赴いた仲間達も無事だろうか。応援要請があればそちらに向かわなくてはならない。
「パトカーに戻って他の現場状況を確認しよう」
「ええ。――でも意外だった」
「えっ…!? 意外?」
と六合塚を注目する。
さっきまでドミネーターで残党と対峙していた勇ましさは成を潜め、彼女は僅かにはにかんだような女性らしい笑みを見せていた。
「幸子は狡噛と組むと思ってた」
チーム分けを指していると瞬時に悟る。
「経験値とか色々考えていったら、朱ちゃんには狡噛くんが一番適してるかなって思ったんだよね。伸元は今回の件でかなり動揺してるから――」
「彼を一番理解していてさりげなくフォロー出来る征陸さん、ね」
「うんっ、そうそう」
ニ、三度強く頷いて同意すると六合塚は苦笑を浮かべた。
「…つまり私達は余り物同士なのね」
「ははっ。誰とでも組めるオールマイティー同士って事だよ」
大袈裟にウインクしてみせる。六合塚の表情がまた緩んだ。
幸子は会ったばかりの頃の頑なな六合塚を思いだしていた。
打ち解けてくれたんだと感じ素直に嬉しい。