#28 その先にある感情
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C拠点は廃屋だった。
かつてライブハウスとして利用されていた古びたビルである。幸子と六合塚はドミネーターを構え、その入口に立っていた。
「残党がまだヘルメットに頼っているならサイコパスがスキャンされる可能性があるわ。幸子はあたしの後についてきて」
監視官である幸子のサイコパスをスキャンされてはドミネーターは鉄屑同然だ。
そう判断した六合塚は幸子を下がらせ自ら先陣を切る決意をした。勿論、単に監視官と執行官という枠を越えた感情もないとは言い切れないが。
「うん、分かった。気をつけてね…弥生ちゃん」
本当は六合塚を先に行かせるなんて気が引ける。しかしサイコパスの事を言われてしまえば監視官は執行官に従わざるを得ない。
幸子は渋々頷いた。
六合塚も小さく微笑んで頷き返す。
表情を崩すことの少ない六合塚は決して冷酷な訳ではない。むしろ逆だ。
情に厚く、芯は熱い。
普段は執行官にとって邪魔になるそれを隠しているにすぎないのだ。
(幸子はあたしの手で守る!)
六合塚と幸子は廃屋に潜入した。
内部はかなり荒れ果てており所々朽ちている。
2人は薄暗い中を辺りを警戒しながら進んでいった。
パキ…と何かを踏み壊す音が割りと近くでした。
音がした方向に銃口を向ければ男がひとり。まだ若そうだ。ヘルメットは着用していない。
「公安局の犬か!?」
男が吼え拳銃をこちらに突きつける。しかしそれより早く六合塚がドミネーターを構えた。
『犯罪係数305。執行対象です』
六合塚は躊躇いなくトリガーを引いた。
かつてライブハウスとして利用されていた古びたビルである。幸子と六合塚はドミネーターを構え、その入口に立っていた。
「残党がまだヘルメットに頼っているならサイコパスがスキャンされる可能性があるわ。幸子はあたしの後についてきて」
監視官である幸子のサイコパスをスキャンされてはドミネーターは鉄屑同然だ。
そう判断した六合塚は幸子を下がらせ自ら先陣を切る決意をした。勿論、単に監視官と執行官という枠を越えた感情もないとは言い切れないが。
「うん、分かった。気をつけてね…弥生ちゃん」
本当は六合塚を先に行かせるなんて気が引ける。しかしサイコパスの事を言われてしまえば監視官は執行官に従わざるを得ない。
幸子は渋々頷いた。
六合塚も小さく微笑んで頷き返す。
表情を崩すことの少ない六合塚は決して冷酷な訳ではない。むしろ逆だ。
情に厚く、芯は熱い。
普段は執行官にとって邪魔になるそれを隠しているにすぎないのだ。
(幸子はあたしの手で守る!)
六合塚と幸子は廃屋に潜入した。
内部はかなり荒れ果てており所々朽ちている。
2人は薄暗い中を辺りを警戒しながら進んでいった。
パキ…と何かを踏み壊す音が割りと近くでした。
音がした方向に銃口を向ければ男がひとり。まだ若そうだ。ヘルメットは着用していない。
「公安局の犬か!?」
男が吼え拳銃をこちらに突きつける。しかしそれより早く六合塚がドミネーターを構えた。
『犯罪係数305。執行対象です』
六合塚は躊躇いなくトリガーを引いた。