#23 過去からの深淵
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幸子は両手で小刻みに震える体を抱きしめた。
思い出す…過去の記憶…。
あの時、狡噛と佐々山が駆けつけてくれなければ、自分は一体どうなっていたのだろう……。
「そんなに怯えなくても大丈夫だよ。君にはちゃんと"武器"を用意してある」
依然涼しい顔の槙島は、ポケットから何かを取り出し掲げた。
それは黒光りする拳銃だった。船原を人質にした槙島を追いつめた時に構えた、あの拳銃。
「昴大吾を裁けるのは君自身の意志でのみだ」
拳銃を手にしたまま つかつかと歩き近寄ってきた槙島は、ベッドサイドに誂えられたテーブルにそれを置いた。
ゴトリ…と重量感のある音を立てた拳銃を横目で見やり、幸子は喉を鳴らした。
「身を守るのにこれを使えばいい」
「……っ!?」
「さあ、そろそろゲストに登場して頂こう。きっと待ちくたびれているはずだ」
槙島が壁を二回、コンコンとゆっくりノックした。それを合図にしたかのようにドアが開き2人の人物が現れる。
面識のない男…チェ・グソンに拘束されている男。目隠しをされていても見間違えるなどあり得ない。
昴大吾。
元公安局に勤める警備員。
「いや…」
緊迫する空気を裂くようにモニタ画面がピッと音を立てた。
犯罪係数は37。
思い出す…過去の記憶…。
あの時、狡噛と佐々山が駆けつけてくれなければ、自分は一体どうなっていたのだろう……。
「そんなに怯えなくても大丈夫だよ。君にはちゃんと"武器"を用意してある」
依然涼しい顔の槙島は、ポケットから何かを取り出し掲げた。
それは黒光りする拳銃だった。船原を人質にした槙島を追いつめた時に構えた、あの拳銃。
「昴大吾を裁けるのは君自身の意志でのみだ」
拳銃を手にしたまま つかつかと歩き近寄ってきた槙島は、ベッドサイドに誂えられたテーブルにそれを置いた。
ゴトリ…と重量感のある音を立てた拳銃を横目で見やり、幸子は喉を鳴らした。
「身を守るのにこれを使えばいい」
「……っ!?」
「さあ、そろそろゲストに登場して頂こう。きっと待ちくたびれているはずだ」
槙島が壁を二回、コンコンとゆっくりノックした。それを合図にしたかのようにドアが開き2人の人物が現れる。
面識のない男…チェ・グソンに拘束されている男。目隠しをされていても見間違えるなどあり得ない。
昴大吾。
元公安局に勤める警備員。
「いや…」
緊迫する空気を裂くようにモニタ画面がピッと音を立てた。
犯罪係数は37。