#22 宜野座の憂鬱
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幸子との付き合いはかなり古い。
宜野座がまだ父方の…征陸の姓を名乗っていた時からの付き合いだ。
父である征陸が潜在犯に認定された後も、幸子の態度は全く変わる事がなかった。
幸子の笑顔はいつだって太陽のように明るく、温かく、宜野座を照らした。
(俺はいつも……あいつの存在に支えられていた)
幼き頃も。学生時代も。
公安局に入局してからも。ずっと――‥
狡噛は幸子を助けると言った。
それは宜野座とて同じ気持ちであり。
(何処にいるんだ…幸子)
「ギノさん!」
縢の呼ぶ声に、宜野座は思考を中断させた。
「ギノ…」
入院中の狡噛の元に現れた宜野座は息を乱していた。慌ててやってきたのだと推測する。
「どうした?」
宜野座のただならぬ雰囲気を察した狡噛が、怪訝な顔をして尋ねる。
促されるように口を開きかけた宜野座であったが一度真一文字に結び、くいっと眼鏡をあげてから続けた。
「…更正施設から逃亡を謀った者がいる」
「?……あの厳重な警備をかい潜った奴がいるのか」
そう言ってから直ぐに思い当たる。
「奴が…槙島が絡んでいるのか!?」
「……分からない。分かっているのは逃亡した潜在犯の名前だけだ」
「……!!?」
その名を聞いた瞬間、狡噛の目が驚愕に開かれた。
宜野座がまだ父方の…征陸の姓を名乗っていた時からの付き合いだ。
父である征陸が潜在犯に認定された後も、幸子の態度は全く変わる事がなかった。
幸子の笑顔はいつだって太陽のように明るく、温かく、宜野座を照らした。
(俺はいつも……あいつの存在に支えられていた)
幼き頃も。学生時代も。
公安局に入局してからも。ずっと――‥
狡噛は幸子を助けると言った。
それは宜野座とて同じ気持ちであり。
(何処にいるんだ…幸子)
「ギノさん!」
縢の呼ぶ声に、宜野座は思考を中断させた。
「ギノ…」
入院中の狡噛の元に現れた宜野座は息を乱していた。慌ててやってきたのだと推測する。
「どうした?」
宜野座のただならぬ雰囲気を察した狡噛が、怪訝な顔をして尋ねる。
促されるように口を開きかけた宜野座であったが一度真一文字に結び、くいっと眼鏡をあげてから続けた。
「…更正施設から逃亡を謀った者がいる」
「?……あの厳重な警備をかい潜った奴がいるのか」
そう言ってから直ぐに思い当たる。
「奴が…槙島が絡んでいるのか!?」
「……分からない。分かっているのは逃亡した潜在犯の名前だけだ」
「……!!?」
その名を聞いた瞬間、狡噛の目が驚愕に開かれた。