#21 槙島の一計
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その答えが正解だったかは分からない。
だが槙島はまたも満足そうに目を細めた。
「木梨幸子。君は本当に面白い」
それから完全に本を閉じてモニタ画面を観る。
犯罪係数は27。
「うん。変わりない。やっぱり君は僕に殺意を持っている訳じゃないんだね」
「人殺しは犯罪だよ」
皮肉を込めて言う。
「失望したんじゃない? あなたの期待に添えてなくて」
「いや、安心したよ」
「!?……」
意味深な発言を残して槙島は部屋を出ていった。
扉がバタンと閉まる。
槙島は声を押し殺したまま肩を揺らして笑った。
純粋で素直な女だ。
揺さぶれば応え、流すことを知らない。
それ故に、染まった時が楽しみだ。
「旦那」
声をかけられそちらを見れば、早足で近づいてくるチェ・グソンの姿。
「もうすぐ完成しそうです」
「思ったより早いね。…あっちはどうなってる?」
主語はなかったが、チェは直ぐに何のことか理解したようだ。ニィー…と薄く笑う。
「明日中にはおそらく…」
その答えに槙島は満足そうに頷いた。
「そうか。待ち遠しいな」
廊下でそんな会話が交わされているとは知らず、幸子は狡噛を想い頬を濡らしていた。
だが槙島はまたも満足そうに目を細めた。
「木梨幸子。君は本当に面白い」
それから完全に本を閉じてモニタ画面を観る。
犯罪係数は27。
「うん。変わりない。やっぱり君は僕に殺意を持っている訳じゃないんだね」
「人殺しは犯罪だよ」
皮肉を込めて言う。
「失望したんじゃない? あなたの期待に添えてなくて」
「いや、安心したよ」
「!?……」
意味深な発言を残して槙島は部屋を出ていった。
扉がバタンと閉まる。
槙島は声を押し殺したまま肩を揺らして笑った。
純粋で素直な女だ。
揺さぶれば応え、流すことを知らない。
それ故に、染まった時が楽しみだ。
「旦那」
声をかけられそちらを見れば、早足で近づいてくるチェ・グソンの姿。
「もうすぐ完成しそうです」
「思ったより早いね。…あっちはどうなってる?」
主語はなかったが、チェは直ぐに何のことか理解したようだ。ニィー…と薄く笑う。
「明日中にはおそらく…」
その答えに槙島は満足そうに頷いた。
「そうか。待ち遠しいな」
廊下でそんな会話が交わされているとは知らず、幸子は狡噛を想い頬を濡らしていた。