#18 解放と拘束
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ドミネーターで槙島を牽制しながら一歩近づく。
「木梨幸子…」
笑みを浮かべた槙島は確かにそう呼んだ。それは彼女を覚えている証拠。
「教師であるはずの君がここにいるという事は……。なるほど。教師の君は仮の姿だったみたいだね」
「そういうあなたもね。柴田幸盛――いえ、『マキシマ』」
「"槙島聖護"だよ」
厳しい表情を見せる幸子とは対照的に、槙島はこの奇妙な再会を楽しんでいるように ゆっくりと思案する。
「本当の君は公安局の刑事といった所か。…おそらくは監視官」
「人質を解放しなさい。さもないと…!」
「だめ、幸子さん!ドミネーターは!!」
『犯罪係数24 執行対象ではありません。トリガーをロックします』
「えっ!?」
耳を疑った。犯罪者を裁くはずのドミネーターはロックされ、目の前の槙島は微笑むばかり。
「な、なんで…?!」
「僕を裁けるのは君自身の意志でのみだ。」
槙島は船原を片手で拘束したまま 懐から何かを取り出し 常守の時と同様、幸子の前に転がした。
それは鈍く黒光りする拳銃だった。
「さて、木梨幸子。君はどんな選択をするのかな?」
「………」
暫くの間 幸子は黙って槙島を見つめていたが、やがて微かに震える唇を動かし応えた。
「どんなにきれい事を並べても、このトリガーを引いてしまえば ただの人殺しに成り下がる」
槙島に照準をあわせていたドミネーターを下げ、床へと落とす。
ガシャッと音がしてドミネーターが転がった。
「裁くべきは人ではなく罪――その持論は変わらない。でも」
代わりに拾い上げたのは拳銃。
「あなたを裁かないと、慎也は先へ進めない。ずっと闇に捕らわれたまま」
銃口を槙島に向けた。
「それならば、私があなたを裁きます」
「木梨幸子…」
笑みを浮かべた槙島は確かにそう呼んだ。それは彼女を覚えている証拠。
「教師であるはずの君がここにいるという事は……。なるほど。教師の君は仮の姿だったみたいだね」
「そういうあなたもね。柴田幸盛――いえ、『マキシマ』」
「"槙島聖護"だよ」
厳しい表情を見せる幸子とは対照的に、槙島はこの奇妙な再会を楽しんでいるように ゆっくりと思案する。
「本当の君は公安局の刑事といった所か。…おそらくは監視官」
「人質を解放しなさい。さもないと…!」
「だめ、幸子さん!ドミネーターは!!」
『犯罪係数24 執行対象ではありません。トリガーをロックします』
「えっ!?」
耳を疑った。犯罪者を裁くはずのドミネーターはロックされ、目の前の槙島は微笑むばかり。
「な、なんで…?!」
「僕を裁けるのは君自身の意志でのみだ。」
槙島は船原を片手で拘束したまま 懐から何かを取り出し 常守の時と同様、幸子の前に転がした。
それは鈍く黒光りする拳銃だった。
「さて、木梨幸子。君はどんな選択をするのかな?」
「………」
暫くの間 幸子は黙って槙島を見つめていたが、やがて微かに震える唇を動かし応えた。
「どんなにきれい事を並べても、このトリガーを引いてしまえば ただの人殺しに成り下がる」
槙島に照準をあわせていたドミネーターを下げ、床へと落とす。
ガシャッと音がしてドミネーターが転がった。
「裁くべきは人ではなく罪――その持論は変わらない。でも」
代わりに拾い上げたのは拳銃。
「あなたを裁かないと、慎也は先へ進めない。ずっと闇に捕らわれたまま」
銃口を槙島に向けた。
「それならば、私があなたを裁きます」