雲鳥の統べる空
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並中 応接室。祭の話を聞いた雲雀の反応は、意外なものだった。
「僕は最初から行くつもりだったよ」
群れるのが嫌いな雲雀が自ら祭に行くと言っている。しかも 幸子が誘うまでもなく行くつもりでいたようだ。
驚きつつも、僅かに感じる不満…。
「ん?」
雲雀はそんな幸子の様子に気づいたらしい。
「不満そうだね」
「だって…っ、お祭りに行くんなら誘ってくれればいいのに…」
私だって…恭弥と一緒にお祭りに行きたい…。
ふいと横を向いた幸子。
「拗ねたのかい?」
「……」
答えない幸子の顎を捕らえて己に向かせた。正面からぶつかった幸子の瞳が寂しそうに揺れている。
雲雀は柔らかく息をつき、そのまま唇を重ねた。
「君は本当に分かりやすいね」
唇が離れると、雲雀はからかうように笑う。
「恭弥のせいだもん…っ」
「僕は風紀の仕事で、集金に行くだけだよ」
「へっ?…集金?」
「活動費を徴収にね」
「活動費…」
…なにか嫌な予感がする。
「そうじゃなければ、僕がわざわざ群れてる祭に行く訳ないでしょ」
「う、うん」
確かにそうだ。という事は――‥
「恭弥」
「ん?」
「あのね。風紀委員の仕事が終わってからでいいから…一緒に花火見たいな」
きゅっと甘えるように寄り添った。
「それに…京子ちゃん達に…恭弥を紹介したいよ」
「!」
雲雀は目を丸くして幸子を見た。
「だめかな?」
青みがかった灰色の瞳を覗き込むように尋ねると、意外にも雲雀の答えは――‥
「いいよ」
「えっ…!?」
「何度も言わせないで」
「あっ、ごめんなさい」
あまりにもあっさり承諾され、誘った幸子本人が驚いてしまった。
次に込み上げてくるのは…嬉しさ。
雲雀と一緒に花火を見て、しかも京子達に大好きな恋人を紹介できるなんて。
「ありがとう、恭弥!」
嬉しさのあまり抱きついてきた幸子を受けとめながら、雲雀は思う。
幸子が僕のものだって小動物達に知らしめておくのもいいかもね。
「僕は最初から行くつもりだったよ」
群れるのが嫌いな雲雀が自ら祭に行くと言っている。しかも 幸子が誘うまでもなく行くつもりでいたようだ。
驚きつつも、僅かに感じる不満…。
「ん?」
雲雀はそんな幸子の様子に気づいたらしい。
「不満そうだね」
「だって…っ、お祭りに行くんなら誘ってくれればいいのに…」
私だって…恭弥と一緒にお祭りに行きたい…。
ふいと横を向いた幸子。
「拗ねたのかい?」
「……」
答えない幸子の顎を捕らえて己に向かせた。正面からぶつかった幸子の瞳が寂しそうに揺れている。
雲雀は柔らかく息をつき、そのまま唇を重ねた。
「君は本当に分かりやすいね」
唇が離れると、雲雀はからかうように笑う。
「恭弥のせいだもん…っ」
「僕は風紀の仕事で、集金に行くだけだよ」
「へっ?…集金?」
「活動費を徴収にね」
「活動費…」
…なにか嫌な予感がする。
「そうじゃなければ、僕がわざわざ群れてる祭に行く訳ないでしょ」
「う、うん」
確かにそうだ。という事は――‥
「恭弥」
「ん?」
「あのね。風紀委員の仕事が終わってからでいいから…一緒に花火見たいな」
きゅっと甘えるように寄り添った。
「それに…京子ちゃん達に…恭弥を紹介したいよ」
「!」
雲雀は目を丸くして幸子を見た。
「だめかな?」
青みがかった灰色の瞳を覗き込むように尋ねると、意外にも雲雀の答えは――‥
「いいよ」
「えっ…!?」
「何度も言わせないで」
「あっ、ごめんなさい」
あまりにもあっさり承諾され、誘った幸子本人が驚いてしまった。
次に込み上げてくるのは…嬉しさ。
雲雀と一緒に花火を見て、しかも京子達に大好きな恋人を紹介できるなんて。
「ありがとう、恭弥!」
嬉しさのあまり抱きついてきた幸子を受けとめながら、雲雀は思う。
幸子が僕のものだって小動物達に知らしめておくのもいいかもね。