ボンゴレ式修学旅行・改
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一時間後に日本の最北端 北海道の札幌に到着するとリボーンは一同に告げた。
なんという強行スケジュール。
一体そんな短期間にどのような手段を使って北海道に行くのかと思いきや、その手法は死ぬ気モードの沢田がバスを引っ張って飛んで行くという大胆なものであった。しかし、大阪から北海道までの長距離を沢田が飛び続けられるはずもなく、ついにはスタミナ切れでバスは真っ逆さまに海へと落ちていった。
「きゃああっ!」
「幸子!」
バスの落下に伴い屋根にいた幸子の身体がふわりと宙に浮く。雲雀はその身体を抱きしめ、跳んだ。
「球針態」
増殖した球針態を足場にして海に投げ出される事を回避した雲雀は、更に球針態を増殖させて飛行モードをONにしたバスの屋根に飛び乗った。
「恭弥っ!」
「大丈夫だよ、幸子」
ぎゅっと己にすがりついてくる幸子を抱きしめながらその背を撫でてやっていると、バスの後方でその場に似つかわしくない沢田の抗議の声が聞こえてきた。
「飛行モードなんてあるなら始めからだせよー!」
―――――‥‥
先程と打って変わって今度は一面の雪景色。
リボーンやイーピンを模写した雪像が立つそこは―‥
「なまらすげーだろ。札幌っていったら雪まつりだ。わざわざ人工雪で作ったんだぞ」
人工雪まで使うとは本格的だ。さすがボンゴレと言ったところか。
「すごいね、恭弥」
「別に」
「おお、これは!?」
いつも通りの雲雀の返答に幸子がいつも通りのツッコミを入れようとしていると、なにやら獄寺が歓喜の声を上げているのが聞こえてきた。
思わず獄寺につられて見ると、そこには…巨大なカメの雪像。
「『月刊世界の謎と不思議10月号』に載ってた幻のUMA"ボンゴレザウルス"だ」「いや…でもこれって…」
沢田がひきつった顔で推測した通り雪像はエンツィオだった。ランボが"水分"を与えるとそれを合図にエンツィオが覚醒し暴れ始めた。
暴れた拍子にエンツィオを覆っていた人工雪がばらばらと落ち、沢田達に降り注ぐ。
憐れ沢田・獄寺・山本・笹川はあっという間に雪に埋もれた。
「ディーノとその部下たちが、今日の為に雪像をつくってくれたんだぞ」
「よう、恭弥。それに幸子」
ロマーリオ達を引き連れてボスの貫禄充分のディーノが、雲雀と幸子に笑顔で声をかける。
「あっ、ディーノさん!元気でしたか?」
「ああ、元気だぜ。お前らも元気そうで何よりだ。会いたかったぜ、幸子」
「触るな」
幸子の頭をくしゃっと撫でたディーノから奪い取るように彼女を己に引き寄せながら、雲雀はディーノに怒りのまなざしを向ける。
「これ 僕のものだって何度言えば解るの?」
「ハハハッ。相変わらず幸子の事になると余裕ねぇな、恭弥」
「……ムカつく」
ディーノは愉快そうに笑ったが雲雀は不愉快そうに吐き捨てた。
「ディーノ、ご苦労だったな。よし オメーら、そろそろ移動するぞ」
「!……」
リボーンの言葉に幸子は身体に緊張を走らせた。
また落下したらどうしよう…?
ついついそんな事を考えてしまうのは、先程の恐怖がまだ抜けきっていないからだ。
「幸子」
「な、なに…っ?」
「……」
ふと雲雀に名前を呼ばれ反射的に応えたが、多少声がうわずってしまった。
雲雀の青みがかった灰色の目が探るように己を見ている。
「な、なに?…恭弥」
「別に。行くよ」
と雲雀に手を引かれ連れて行かれた先は…バス車内。
「えっ?あ…」
「雪の中に立っていたから冷えたみたいだ。中に入るよ」
それは雲雀の気遣いだろうか。
「っ、うん…っ!!」
応えながら、やはり雲雀には敵わないなとまた実感した。
なんという強行スケジュール。
一体そんな短期間にどのような手段を使って北海道に行くのかと思いきや、その手法は死ぬ気モードの沢田がバスを引っ張って飛んで行くという大胆なものであった。しかし、大阪から北海道までの長距離を沢田が飛び続けられるはずもなく、ついにはスタミナ切れでバスは真っ逆さまに海へと落ちていった。
「きゃああっ!」
「幸子!」
バスの落下に伴い屋根にいた幸子の身体がふわりと宙に浮く。雲雀はその身体を抱きしめ、跳んだ。
「球針態」
増殖した球針態を足場にして海に投げ出される事を回避した雲雀は、更に球針態を増殖させて飛行モードをONにしたバスの屋根に飛び乗った。
「恭弥っ!」
「大丈夫だよ、幸子」
ぎゅっと己にすがりついてくる幸子を抱きしめながらその背を撫でてやっていると、バスの後方でその場に似つかわしくない沢田の抗議の声が聞こえてきた。
「飛行モードなんてあるなら始めからだせよー!」
―――――‥‥
先程と打って変わって今度は一面の雪景色。
リボーンやイーピンを模写した雪像が立つそこは―‥
「なまらすげーだろ。札幌っていったら雪まつりだ。わざわざ人工雪で作ったんだぞ」
人工雪まで使うとは本格的だ。さすがボンゴレと言ったところか。
「すごいね、恭弥」
「別に」
「おお、これは!?」
いつも通りの雲雀の返答に幸子がいつも通りのツッコミを入れようとしていると、なにやら獄寺が歓喜の声を上げているのが聞こえてきた。
思わず獄寺につられて見ると、そこには…巨大なカメの雪像。
「『月刊世界の謎と不思議10月号』に載ってた幻のUMA"ボンゴレザウルス"だ」「いや…でもこれって…」
沢田がひきつった顔で推測した通り雪像はエンツィオだった。ランボが"水分"を与えるとそれを合図にエンツィオが覚醒し暴れ始めた。
暴れた拍子にエンツィオを覆っていた人工雪がばらばらと落ち、沢田達に降り注ぐ。
憐れ沢田・獄寺・山本・笹川はあっという間に雪に埋もれた。
「ディーノとその部下たちが、今日の為に雪像をつくってくれたんだぞ」
「よう、恭弥。それに幸子」
ロマーリオ達を引き連れてボスの貫禄充分のディーノが、雲雀と幸子に笑顔で声をかける。
「あっ、ディーノさん!元気でしたか?」
「ああ、元気だぜ。お前らも元気そうで何よりだ。会いたかったぜ、幸子」
「触るな」
幸子の頭をくしゃっと撫でたディーノから奪い取るように彼女を己に引き寄せながら、雲雀はディーノに怒りのまなざしを向ける。
「これ 僕のものだって何度言えば解るの?」
「ハハハッ。相変わらず幸子の事になると余裕ねぇな、恭弥」
「……ムカつく」
ディーノは愉快そうに笑ったが雲雀は不愉快そうに吐き捨てた。
「ディーノ、ご苦労だったな。よし オメーら、そろそろ移動するぞ」
「!……」
リボーンの言葉に幸子は身体に緊張を走らせた。
また落下したらどうしよう…?
ついついそんな事を考えてしまうのは、先程の恐怖がまだ抜けきっていないからだ。
「幸子」
「な、なに…っ?」
「……」
ふと雲雀に名前を呼ばれ反射的に応えたが、多少声がうわずってしまった。
雲雀の青みがかった灰色の目が探るように己を見ている。
「な、なに?…恭弥」
「別に。行くよ」
と雲雀に手を引かれ連れて行かれた先は…バス車内。
「えっ?あ…」
「雪の中に立っていたから冷えたみたいだ。中に入るよ」
それは雲雀の気遣いだろうか。
「っ、うん…っ!!」
応えながら、やはり雲雀には敵わないなとまた実感した。