雲鳥の統べる空
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A組対B・C連合の棒倒しはA組総大将の自爆で決着がつき、体育祭は乱闘へと発展した。
「みんな、やめてやめて」
「木梨幸子」
「雲雀くん!」
名前を呼ばれて振り返るとさっきまでB・C連合総大将をしていた雲雀が立っていた。
「行くよ」
「えっ、ちょ…雲雀くん‼︎?」
雲雀に腕を捕まれた幸子は、乱闘騒ぎのグランドを後にする事となった。
辿り着いた先は応接室。
「まだやってる…」
窓からグランドを眺めながら幸子が息を吐いた。なぜ体育祭が一転して乱闘騒ぎになってしまったのか。
「もういいでしょ」
「…うん!」
ソファーの背もたれ上部に腰かける雲雀を振り返って微笑むと、幸子はソファーに座る。
「まさかB・C連合の総大将が雲雀くんになるなんて驚いちゃったよ」
「不服だったかい?」
「ううん。体育祭に参加してくれて嬉しかったし、それに……」
「ん…?」
見下ろす幸子の頬がほんのり染まっていた。
「雲雀くんを応援しそうになっちゃった」
なぜその言葉を聞いただけで、心がこんなにも満足感を得るのだろう。
風紀が乱れてきている。己の風紀が――‥
―――――‥‥
次の日。
登校しようとした幸子は自宅マンション近くで数人の男達に囲まれた。
「な、なんですか…?」
「一緒に来てもらうぜ」
柄の悪い男達の制服には見覚えがある。確か黒曜中学……。
後ずさりした幸子は、背後に待ち構えていた男に羽交い締めにされた。
(雲雀くん‼︎)
幸子の叫び声は武骨な手に塞がれ、誰にも届く事はなかった。
「みんな、やめてやめて」
「木梨幸子」
「雲雀くん!」
名前を呼ばれて振り返るとさっきまでB・C連合総大将をしていた雲雀が立っていた。
「行くよ」
「えっ、ちょ…雲雀くん‼︎?」
雲雀に腕を捕まれた幸子は、乱闘騒ぎのグランドを後にする事となった。
辿り着いた先は応接室。
「まだやってる…」
窓からグランドを眺めながら幸子が息を吐いた。なぜ体育祭が一転して乱闘騒ぎになってしまったのか。
「もういいでしょ」
「…うん!」
ソファーの背もたれ上部に腰かける雲雀を振り返って微笑むと、幸子はソファーに座る。
「まさかB・C連合の総大将が雲雀くんになるなんて驚いちゃったよ」
「不服だったかい?」
「ううん。体育祭に参加してくれて嬉しかったし、それに……」
「ん…?」
見下ろす幸子の頬がほんのり染まっていた。
「雲雀くんを応援しそうになっちゃった」
なぜその言葉を聞いただけで、心がこんなにも満足感を得るのだろう。
風紀が乱れてきている。己の風紀が――‥
―――――‥‥
次の日。
登校しようとした幸子は自宅マンション近くで数人の男達に囲まれた。
「な、なんですか…?」
「一緒に来てもらうぜ」
柄の悪い男達の制服には見覚えがある。確か黒曜中学……。
後ずさりした幸子は、背後に待ち構えていた男に羽交い締めにされた。
(雲雀くん‼︎)
幸子の叫び声は武骨な手に塞がれ、誰にも届く事はなかった。